「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」を観た。
圧巻の展示。
しばらくは呆然とたたずむ。
精密にとられたノートの山、
声のメモというのか膨大なカセットテープ、
旅をした写真群、
この一角には萩原朔太郎撮影の写真・
ステレオ写真も展示されている。
Gozo cineはもとより、
美術家・若林奮から贈られた銅板を
鏨(たがね)とハンマーをつかって言葉を彫った作品、
これは巻物のように長いものも。
3・11の1年後から制作され始めた「怪物君」は圧倒的。
自身の詩、その後吉本隆明の微細な、
それこそ一字が一ミリあるかなきか文字がびっしりと書かれ、
そのうえに水彩。それが640枚。
1994年舞踏家・大野一雄との釧路湿原での
パフォーマンスの記録映画、などなど。
土曜日には吉増による詩の朗読や
トークなどのイヴェントが催されている。」
美術館のメッセージのなかにはこのように記される。
「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」は
挑発的な展覧会になるだろう。
というのも、いわゆる絵画や彫刻ではなく「詩」の展覧会になるからだ。
本展は「声」にフォーカスするという。
それは、書くだけでなく、語る(パフォーマンス)、
撮る(映像、写真)、そして旅することで
詩について思考する吉増剛造だからこそ可能な
再表象の手段と言えるかもしれない」と。
8月7日(日)まで
◆東京国立近代美術館 ホームページ
http://www.momat.go.jp/am/exhibition/yoshimasu-gozo/
◆ふらんす堂 2016年6月6日 ブログ
http://fragie.exblog.jp/25305466/