アンナ・ネトレプコ スペシャルコンサート in 東京 @NHK-BS | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。



ネトレプコ in 東京

           




この3月にサントリーホールでのコンサートを

NHK-BSの録画で聴いた。


チレア「アドリアーナ・ルクヴルール」からの

アリア「私は神の卑しいしもべです」で

「Ecco・・・」というネトレプコの一声の練り上げられた響き、

そのなんと豊かで、艶やかなで、勁い。


オペラアリアが繰り広げられるが、

どのアリアにおいても血のかよった言葉、

生きた人間の姿が、

その<声>によって立ち現われる。


「イル・トロヴァトーレ」しかり、

「アンドレア・シェニエ」しかり。


「蝶々夫人」の「ある晴れた日に」をネプレプコが

歌うのは初めて聴いた。

全幕を演じる日もちかいのかも。


共演のネトレプコ夫君・ユシフ・エイヴァゾフ。

体格がよく、声も輝きのある立派なテノール。

歌ったアリアのなかでも、

カラフが実直そうな人柄にあっているか、と。


『オテロ』などの二重唱、

そしてアンコールはあのウイーンで裸足で歌った(踊った?)

という伝説の「チャールダーシュの女王」。


指揮のヤデル・ビニャミーニはすべて暗譜で振っていた。

オーケストラは東フィル。

序曲「運命の力」から、とても力のこもった篤い演奏。

アリアの歌い終わった後など、

メンバーのよかったというあたたかい笑顔が印象的。



◆アンナ・ネトレプコ IN 東京

<出 演>
アンナ・ネトレプコ(ソプラノ)

ユシフ・エイヴァゾフ(テノール)

<管弦楽>東京フィルハーモニー交響楽団

<指 揮>ヤデル・ビニャミーニ

<曲 目>
・歌劇「運命の力」序曲 ヴェルディ 作曲

・歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」から 「私は神の卑しいしもべです」
 チレーア 作曲 (ネトレプコ)

・歌劇「オテロ」から 「すでに夜もふけた~あなたから戦の話を聞いた時」
  ヴェルディ 作曲(デュエット)

・歌劇「蝶々夫人」から 「ある晴れた日に」 プッチーニ 作曲 (ネトレプコ)

・歌劇「アンドレア・シェニエ」から 「なくなった母を」 (ネトレプコ)

・ 「五月の晴れた日のように」 (エイヴァゾフ)

・ 「第4幕 フィナーレ」 (デュエット)
   ジョルダーノ 作曲 ほか

収録:2016年3月18日 サントリーホール