萩原朔美・館長ご挨拶 @萩原朔太郎記念 前橋文学館 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。


萩原朔美

          スワン情報誌「クラブスワン」vol.31掲載写真



この4月から萩原朔太郎記念 前橋文学館の館長となった

萩原朔美氏の館長ご挨拶が文学館の

ホームページに載っていますので、ご紹介を。


前橋文学館館長に就任して
    ―文字と出逢う場所を作る―
                        萩原 朔美

初めて前橋を訪れたのは、敷島公園にある

朔太郎の詩碑の除幕式です。

小学生の私が白い布の端を引っ張る役を仰せつかり、

とても緊張したのを覚えています。


その小学生が今年で七十歳になり、

しかも、前橋文学館の館長になるのですから、

人生何が起こるか分かりません。

布を引っ張っぱった時と同じように、緊張しています。

 
文学館は文字との出逢いの場所です。

心を揺り動かされる言葉といかに多く出逢ってもらうのか。

 
文学館は建物のことではありません。

文学館は出来事です。その意味では、

前橋のあらゆる場所が文学館になりうるのです。

 
文字離れと言われる今、文学館の役割はとても重要です。

 
「言葉は人間が作ったものだけれど、

それ以上に言葉によって人間は作られている」からです。

言葉を粗末に扱うということは、人生を粗末に扱うことです。

 
前橋文学館で出逢った言葉や出来事によって、

人生がより深い味わいあるものに変貌する。

そんな文学館にしていきたいと、今強く思っています。






◆5月8日まで 「朔SAKU 写真展」開催。
    http://www.maebashibungakukan.jp/wp-content/uploads/2016/04/bungaku_april-june.pdf