皆川博子『クロコダイル路地』新刊! 装画:伊豫田晃一 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。


クロコダイル路地 Ⅰ




皆川博子『クロコダイル路地』 2016年4月19日刊 講談社


雑誌の連載が終わり、

本になるのを待ちわびて。


たまには本屋で購入しようと、

発刊の日に出かけたところ、

入荷していない!?


地方は遅くなるのかしら?


それでは、といつもどうりアマゾンへ。

今日届く。

さっそく耽読。



造本が素晴らしい。

連載時に挿画を描いた伊豫田晃一の装画。

表紙から裏表紙までぐるっと一枚の画。


装幀は皆川作品を多く手がける柳川貴代。


本体は黒のクロコダイル模様でおおわれ、

見返しは暗赤色のクロコダイル模様。

ちょっと凹凸感があるよう。


小説のところどころに挿画がはさまれている。



『クロコダイル路地 Ⅱ』では

このクロコダイルの赤が群青にかわる。


本屋さんで手にとってみては、いかが。


Ⅰ 帯




◆『クロコダイル路地 Ⅰ』 内容紹介より

quo fata trahunt, retrahuntque, sequamur.

運命が運び、連れ戻すところに、われわれは従おう。

1789年7月14日、民衆がバスティーユ監獄を襲撃。
パリで起きた争乱は、瞬く間にフランス全土へ広がった。
帯剣貴族の嫡男フランソワとその従者ピエール、
大ブルジョアのテンプル家嫡男ローラン、
港湾労働と日雇いで食いつなぐ平民のジャン=マリと妹コレット。
〈革命〉によって変転していくそれぞれの運命とは。
上巻は貿易都市ナントを舞台にしたフランス編。

小説の女王が描く壮大な物語と、
仕組まれた巧妙な仕掛けに耽溺せよ。



クロコダイル路地 Ⅱ




◆『クロコダイル路地 Ⅱ』

「法廷で裁かれるのは〈犯罪〉だ。神が裁くのは、〈罪〉だ」

革命は終わった。
登場人物たちは、フランスを脱出してイギリス・ロンドンへ。
ローラン、ピエール、コレットは、
革命期に負った「傷」への代償としての「復讐」を試みる。

「革命という名の下になされた不条理に、
私は何もなし得ない。ゆえに、
個が個になした犯罪の是非を糺す資格も、私は持たない。
私は、法がいうところの犯罪者になるつもりだ」

私は、殺人を犯す。それは罪なのか?
あの「バートンズ」も登場!

下巻は産業革命期のロンドンを舞台にしたイギリス編。

             

Ⅱ 帯