プラド美術館展 @三菱一号館美術館 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。



プラド美術館展 ちらし

            


「プラド美術館展」を
三菱一号館美術館で観た。

「スペイン宮廷 美への情熱」とあり、
今回はプラド美術館にある個性豊かな
コレクションのなかから、小品を中心にしたもの。

時代は15世紀から19世紀にかけて、
スペイン、フランドル、イタリア、オランダ、フランスの5つの国から、
エル・グレコ、ベラスケス、ゴヤ、
ボス(ボッシュ)、ルーベンス、ムリーリョなど
ヨーロッパ絵画の巨匠たちがそろう。


ボス「愚者の石の切除




ボスの板絵、カンバスが出来る前には
板に描かれたとか。

ヒエロニムス・ボス(1450年頃~1516年)は
ルネサンス期のネーデルラントの画家で
なんとボスの作品は世界に20点ほどとか。
プラド美術館は「快楽の園」などの貴重な真筆5点を所蔵。

この油彩画「愚者の石の切除」は寓意にみちている。
背景は緻密な田園風景で、
中央に漏斗をかぶった偽医者が
善良そうな患者の頭から花を取り出している。
本を頭に載せた妻が彼らを見つめている。

チラシの解説によると漏斗は愚行を、
書物は科学の重要さを象徴し、
花は金のシンボルとされ、あやしげな司祭は妻の間男。
人間の欲や偽善などを風刺する作品。

http://mimt.jp/prado/sp_1.html

この美術館のホームページにクリックすると
ルーペで各部分が大きく再現される。行って見てください。


かつてプラド美術館で、
このボス(ボスコと発音していたかな)の部屋で
「快楽の園」などをじっくりと観た。

ゴヤの黒い部屋で、
「子を喰うサチュロス」などなどを堪能したことも。

ゴヤ作品は下絵と完成した作品が展示された
「傷をおった石工」。

一つひとつゆっくりと観る
愉しさにみちた展示。


1月31日(日)まで。