金子兜太80代のころ
うろ
青水無月あおい空洞ですわたくしは 山本 掌
「青水無月」ってあたりは梅雨時のひじょうに青い季節。
そこへもってきて、自分は空洞(うろ)のようだけれど青々している。
自分の虚無感のようなものがあるんだろうな。
普通の言葉で言うと寂しいということなんじゃないかな。
「あおい」とひらがなで書いたので、
明るくありたいという気持ちもあるんでしょうね。
「青水無月あおい空洞(うろ)です」と、こんなに
くどく書いて解釈出来るということは成功でしょうね。
こういう書き方でこの人の複雑な空しい状態を
どのくらいの程度で受け取るかは
読む人によって違うでしょうね。
共通な受け取り方は出てこない気がします。
私なんかは、かなり深刻に受け取ってますけどね。