小西晴子 初監督作品「赤浜ロックンロール」を観た。
新宿ケーズシネマ。
「ひょこりひょうたん島」のモデル蓬莱島の町、
岩手県大槌、2011年東日本大震災で大津波に襲われる。
山と川と地下水脈が育む豊かな海の町、岩手県大槌町
国と県の提示した巨大な防潮堤にNOと言った浜の物語。
安部 力

川口博美
そこに漁師として生きる安部力(つとむ)、
国から復興案としての巨大防潮堤に敢然と挑む川口博美。
ともに肉親を無くし、仮設住宅に暮らす。
安部力、川口博美の真っ直ぐで、
なんと力強いことか。
<人間>が暮らしを営む、そのこと、
なによりもそれがダイレクトに観客に伝わる。

蓬莱島
◆「赤浜ロックンロール」ホームページ
弁天様を祀る蓬莱島(ひょっこりひょうたん島のモデルの島)が浮かぶ町、
岩手県大槌の赤浜で生まれたロックを愛する漁師・阿部力(つとむ)は
「漁師は水揚げしてなんぼ」と、海で体をはってきた。
2011年、東日本を襲った大震災で、
町を「土色の壁のような波」が襲った。
最大22mの津波と火災により、
死者・不明者1280余人、町の85%が喪失した。
半年後、国と県は、5階建てビルと同じ、
14.5mの高さの巨大防潮堤で海岸線を囲う復興計画を決める。
「海が見えねえじゃねぇか!」
そんな中、赤浜の住民は巨大防潮堤に反対の声をあげる。
「人間が作ったものは壊れる」
津波で家族を亡くした“赤浜の復興を考える会”会長の
川口博美は国の提案を拒否。
「自然をないがしろにして復興はない」と阿部は、
手間ひまかけて育てたワカメ、昆布、ホヤ、牡蠣を、
消費者に届けることに心血を注ぐ。
自然を抑え込む発想とは違う共に歩む知恵。
ここに、わたしたちの進むべき未来もある」。
大槌の安部がつくったわかめを購入。
●5月15日まで。
その後各地で上映。
●新宿ケーズシネマ
●10:00(90分)