小西晴子 初監督「赤浜ロックンロール」 @新宿ケーズシネマ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。


赤浜ロックンロール




小西晴子 初監督作品「赤浜ロックンロール」を観た。
新宿ケーズシネマ。

「ひょこりひょうたん島」のモデル蓬莱島の町、
岩手県大槌、2011年東日本大震災で大津波に襲われる。

山と川と地下水脈が育む豊かな海の町、岩手県大槌町
国と県の提示した巨大な防潮堤にNOと言った浜の物語。



安部力

        安部 力


川口博美
                                川口博美







そこに漁師として生きる安部力(つとむ)、
国から復興案としての巨大防潮堤に敢然と挑む川口博美。
ともに肉親を無くし、仮設住宅に暮らす。

安部力、川口博美の真っ直ぐで、
なんと力強いことか。

<人間>が暮らしを営む、そのこと、
なによりもそれがダイレクトに観客に伝わる。

蓬莱島
      蓬莱島


◆「赤浜ロックンロール」ホームページ

弁天様を祀る蓬莱島(ひょっこりひょうたん島のモデルの島)が浮かぶ町、
岩手県大槌の赤浜で生まれたロックを愛する漁師・阿部力(つとむ)は
「漁師は水揚げしてなんぼ」と、海で体をはってきた。

2011年、東日本を襲った大震災で、
町を「土色の壁のような波」が襲った。
最大22mの津波と火災により、
死者・不明者1280余人、町の85%が喪失した。

半年後、国と県は、5階建てビルと同じ、
14.5mの高さの巨大防潮堤で海岸線を囲う復興計画を決める。
「海が見えねえじゃねぇか!」

そんな中、赤浜の住民は巨大防潮堤に反対の声をあげる。
「人間が作ったものは壊れる」
津波で家族を亡くした“赤浜の復興を考える会”会長の
川口博美は国の提案を拒否。

「自然をないがしろにして復興はない」と阿部は、
手間ひまかけて育てたワカメ、昆布、ホヤ、牡蠣を、
消費者に届けることに心血を注ぐ。

自然を抑え込む発想とは違う共に歩む知恵。
ここに、わたしたちの進むべき未来もある」。


大槌の安部がつくったわかめを購入。


●5月15日まで。
その後各地で上映。

●新宿ケーズシネマ 

●10:00(90分)