塚本青史『わが父 塚本邦雄』 @本の紹介 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。


「わが父 塚本邦雄」





『わが父 塚本邦雄』
前衛短歌の歌人、塚本邦雄の評伝が
小説家のひとり息子・塚本青史により書かれる。

日常などない、
<絢爛たる言葉の宇宙>を築き上げた
塚本を至近距離で見た青史による証言。

生誕からその死まで年代順に章立て。
その時代に書かれた短歌が並ぶ。

子供の青史がかまってもらえない父に
「凧揚げをしよう」と言うと「高所恐怖症だから」、
「魚釣り」「生臭いからいやだ」と父は答え、
じれて「小学生の時に何をして遊んだの?」と聞けば
「漢和辞典を読んで、難しい漢字から覚えた」と父は答える、
エピソードは印象深い。

「塚本邦雄」をたどることで、
日本の戦後短歌史がたどれる、ほど。

その背景など詳細に語られる。

塚本短歌に魅せられ、
歌集、評論、小説など著作を集め、
版元から著者の流麗な短歌や署名本も取り出して、みた。



◆ブックデータより

戦後前衛短歌の旗手として颯爽とデビュー、
絢爛たる言葉の宇宙を築き上げた偉大な歌人の知られざる日々が、
作家として活躍する息子によって鮮やかに蘇る。