児玉希望という画家、ご存知でしょうか?
初めてまとまった作品を観た。
河合玉堂の高弟。
初期の作品は師の影響がうかがえるという。
「晩春」八曲一隻の屏風の見事なこと。
さくら、藤、花々の筆致の確かさ、
重なりあう枝ぶりの線の迷いのなさ、
全体の画面からは静寂がただよう。
「踊」、舞妓の袖のひるがえりからというが、
リズミカルな線の躍動的なこと、
抽象画と言ってもいいような。
水墨画にも抽象的な表現があって、
多彩な画。
「渓谷の秋 残照」ちらしに使われている。
これら広島美術館所蔵で、
ヨーロッパ滞在の水彩画も多数展示。
http://nagao-kankou.jp/pdf/B10/E10-187004.pdf(ちらし)
11月3日まで
◆児玉希望 (こだま きぼう)
日本画家。広島県生(1898~1971)。
川合玉堂の高弟で、師の筆法を能く継ぐ。
近代的な色彩感覚を駆使し、
覇気に満ちた力強い表現で、
山水・花鳥・人物画に卓越する。
芸術院賞受賞。帝展審査員・日展評議員・芸術院会員。