ストラヴィンスキー作曲
オペラ「夜鳴きうぐいす」を録画で観る。
大野和士指揮によるリヨン国立歌劇場管弦楽団 。
この舞台が面白い。
舞台奥にオーケストラ、その前に指揮、
歌手や合唱がオペラを演ずるステージ、
その前に水(!?)がはられ、そこでも歌い演ずる。
というか主なのは水の中。
指揮が見えない!?
これは客席の後ろに巨大なプロジェクターを置き、
その映像の指揮を見ることになったとか。
オペラ歌手が腰まで水に浸かって歌い、
さらにすごいのは文楽の人形くらいの大きさの
人形を遣っている!
人形と人間で<一役>。
極端にいうと、
文楽で大夫が浄瑠璃を語るのではなく、
人形の主遣い(おもづかい)の方が声を出すというような
ありえないシチュエーション。
京劇のような顔の造りをして、
華麗な衣装と惹き立てあって、
それがゆらぎながら水に映りこみ、美しい。
西洋人が京劇風な顔をつくっているのを
日本人が見るとエキゾティック。
舞台がじつによくできていて、
奇をてらったという演出ではなく、
説得力がある。
うぐいすのソプラノ(唯一水に入らない)、
華麗なコロラトューらのたしかな声が素晴らしい。
斬新な舞台を観た。
◆歌劇 「夜鳴きうぐいす」 ストラヴィンスキー
夜鳴きうぐいす: オリガ・ペレチャトコ
料理人: エレナ・セメノヴァ
死に神: スヴェトラーナ・シロヴァ
漁師: エドガラス・モントヴィダス
中国皇帝: イリヤ・バニク
侍従: ナビル・スリマン
僧侶: ユーリ・ヴォロビエフ
合唱: リヨン国立歌劇場合唱団
管弦楽: リヨン国立歌劇場管弦楽団
指揮: 大野 和士
人形製作: マイケル・カリー
人形振付: マルタン・ジュネスト
演出: ロベール・ルパージュ
[収録:2010年6月、7月 プロバンス大劇場
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「疾走するマエストロ」朝日新聞
このオペラのマエストロ大野和士の記事
http://globe.asahi.com/feature/101206/01_1.html