玉三郎「天守物語」 @ 七月大歌舞伎 夜の部 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

七月大歌舞伎



玉三郎の「天守物語」を観る。
もう何度観たことか。

富姫と演出を玉三郎、
姫川図書之助を海老蔵。
この二人、すでに5度目になる。

シネマ歌舞伎「天守物語」

            「天守物語」シネマ歌舞伎



泉鏡花の妖しの世界をこれほどまでに
舞台化できるのは玉三郎をおいていない。
細部にまで玉三郎の美意識がひかる。

海老蔵の涼やかな凛々しい若者、
台詞もこうした舞台では過不足がない。


にもかかわらずかつて観た舞台の集中した空間で
なかったのは、時ならぬ笑いが起こったからか。
富姫の「わたしは帰したくないと思った」
このたいせつな述懐に、なぜ。


いっそうこの「千年に一度の恋」が
哀しく、美しくなったとも。


夜の部、他に
市川右近の「悪太郎」

市川中車の夜叉王で「修禅寺物語」


7月29日(火)まで。