荒海や 芭蕉「おくのほそ道」 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。



芭蕉、越後の地に至り、ます。




  荒海や佐渡に横たふ天の河       芭蕉




<狂瀾怒濤(きょうらんどとう)の暗夜の荒海。
そのはるか沖合、悲痛な流謫(るたく)の歴史を秘めて
浮かぶ佐渡が島の、夜空に流れる銀河の
胸に染み入るような輝きよ>

実景の忠実な描写ではなく、
旅懐と史的懐古とによる心象風景として
強制した吟。

「横たふ」は状況を言うに所作表現を用いて
強い感動を表白した。

          新潮日本古典集成「おくのほそ道」より





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 <天の川・銀河・銀漢(ぎんかん)>


無数の恒星の集合体で、川のように見える。
秋には天頂に来て美しく、
七夕の伝説を思いおこさせる。

秋の季語。