穏やかな日差しにそぞろ歩く。
名物の上州の突き刺さるような風から
やわらかな微風へ。
道のそこここにあの豪雪に崩壊したカーポートが。
柱がぐにゃっとなって、
屋根を傾きながらどうにか支えたり・・・
臨江閣は利根川と前橋公園に囲まれたところにある。
近代和風建築で、
明治天皇、御幸のおりの迎賓館として建てられた。
1945年8月5日の前橋大空襲に、
奇跡的に焼け残ったとか。

本館、別館、茶室からなり、
ちょうどお雛様の展示が催されていた。
明治時代から昭和の雛たちが、ずらり。
http://www.city.maebashi.gunma.jp/kurashi/230/266/270/p003282_d/fil/20120302173409.pdf
別館には能舞台も。
普段は畳がひかれているが、
畳をあげると能舞台になり、
床下には音響のための甕が数個おかれている。
ぐるりと取り囲んだ廊下が橋掛かりになり、
離れのようになっているところが楽屋になる。
ただこれは床が檜ではなく黒松で、
本舞台よりちょっと小さめ。
横の座敷と庭が客席になる。
利根川からの水を引き入れた
日本庭園には石組みのそこここに
木瓜、馬酔木、水仙などが。
さくらももうすぐ。
平井晩翠の詩碑も水辺に。
この秋から修復工事とか、
この佇まいをいかしてほしいもの。
前橋にお出かけの時には
こんなところも、いかが?