今年、初新歌舞伎座、初東京(!?)。
仁左衛門、今月でしばしの休演。
演目は「義経千本桜」、昼・夜通し狂言で、
<夜の部> 木の実、小金吾討死、すし屋を観劇。
にざ様、木の実でのいがみの権太の小悪党ぶり、
木の実をこうやって採るとの出だしから、
荷物をわざと取り違えてからの、ゆすりっぷり、
こんなヤツがいたらたまらない。
その軽いが、憎体なこと。
小せんの秀太郎とじゃらじゃらと。
小金吾・梅枝、仁左衛門からの抜擢とか。
口跡がとてもよく、
主を守っての若侍の凛々しさ、けなげさが滲む。
すし屋の孝太郎のお里、おきゃんな娘
お約束の(?)「ビビビのビ」。
弥助/維盛は時蔵。時蔵は女形でみたい。
権太、母親にあまえ、鍵をあけ、金をまんまと手にする。
ここらあたりのなんて自在なこと。
竹三郎「器用だねぇ」がしみじみ、と。
父親に刺されてからはもう仁左衛門の独壇場。
小屋の空気がぎゅっと権太に引き絞られてゆく。
仁左衛門の権太を堪能。
25日まで。
●通し狂言 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
◆四幕目 木の実
小金吾討死
いがみの権太 仁左衛門
若葉の内侍 東 蔵
主馬小金吾 梅 枝
猪熊大之進 市 蔵
鮓屋弥左衛門 歌 六
小せん 秀太郎
◆五幕目 すし屋
いがみの権太 仁左衛門
小せん 秀太郎
弥助実は三位中将維盛 時 蔵
お里 孝太郎
お米 竹三郎
鮓屋弥左衛門 歌 六
若葉の内侍 東 蔵
梶原平三景時 我 當
◆大 詰 川連法眼館