萩 Ⅴ 萩あふれ人工水晶体屈折 掌 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ この句の鑑賞 安西 篤眼球に人口水晶体を取り付ける手術をして初めて外界を見たとき、萩の花があふれるように目にとびこんで来たのだろう。中下句のメカニックな表現が萩のゆれと照応して、視像を鮮明に射止める。生の営みや<もの>の質感を、日常性の中に肉体化して表現する作品。知的屈折があって、アイロニカルな構成的映像になっている。