北京春雷青猫の奪われし  ~俳句から詩へ Ⅱ~ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。



  
   北京春雷青猫の奪われし           掌



季(とき)は春

所は北京

おりしもの雷


天空に炸裂する光

その一閃にうかぶ映像(シュルエット)


あれは何

あれは


ふたたびのさらなる闇

深まりて

何処


天界へ

はた冥界へ

駈けぬける


まぼろしの

青き











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この句、取り上げていただきました。

俳句を詩にするという試みは

この「青猫」が最初。

現代俳句協会の俳誌「現代俳句」に掲載。
(縦書き、かっこはルビ)



「現代俳句歳時記」学研 現代俳句協会編

「春雷」の例句として載っています。



金子兜太主宰の「海程」の

例会新人賞をこの句で。