いのちを養う「食」の深意を探る本。
語ることばのひとつひとつから、
あたたかく、うつくしい、
「食」の根源へとゆくような。
たとえば
「ものを食べるということは、
人間が人間らしくあるための
根源的な営みですから」
「いのちがしずまる方は、
水を欲しがりなさる」
「つくるということは、いのちを傾けてつくる、
故につくった人のいのちは、氷片(お茶・コンソメ)にお供して
しずま逝く方の細胞の隅々まで、ともに運ばれる。
『ひとつになれる』のである」
「ひとが亡くなってゆくときの
動的平衡というのが、中略
いのちが急に気をかえたような感じがするの。
人の目にはそこで崩壊してゆくように見えるかも
しれないのだけれども、
それは動的均衡として一番美しい状態、
一番いい形を目指しているのではないか・・・」
◆辰巳芳子 オフィシャルサイト
http://www.tatsumiyoshiko.com/
◆本の紹介から
日本の風土に適した「食といのち」をめぐり、
各界の第一人者と考察を深める対談集。
いのちを養う四季の粥、スープのレシピ付き。
◆担当編集者から一言
母娘2代にわたって、日本の風土に根ざした「食」を探求してきた
料理研究家・辰巳芳子氏。
食の分野でも未曾有の危機となった震災後の日本において、
何を指針として「いのち」を養うべきか各界の第一人者と
語り合った対談集です。
生物学者・福岡伸一氏、
看護師・川嶋みどり氏、
小児科医・細谷亮太氏、
倫理学者・竹内修一氏が登場されます。