新猿之助襲名 7月「口上」「黒塚」 NHK Eテレ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。


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7月猿之助襲名興行の舞台中継を見た。

この襲名、行きたかった。


7月の口上は市川團十郎、海老蔵、そして新猿之助、中車、團子。

おおどかな團十郎、

海老蔵は交友、パリ公演のことを語り、

亀次郎改め猿之助、

痛々しいほど直向な中車、

大物ぶり(?)な團子。



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       「黒塚」(ネットから これは市川右近?)



舞踊劇「黒塚」。

新猿之助の踊りに惹きこまれる。

「能」の「安達が原(観世流)」をかつて観た。


一景

老女岩手の登場から糸繰りうたで身の上を語る。

その寂しくもきびしい<生>を浮かび上がらせる。

能装束ように絢爛で美しい。


暖をとるため夜の山へ出てゆく、

「寝屋」を見てくれるなと言い残して枝折り戸を出てゆく、

七三でのその一歩に、「約束を違えないでほしい」、

「もしや裏切られるのでは」とともに

岩手がいままで生きてきた哀しみ、すら感じた。



二景

一面の芒原、そして三日月。

その月あかりのなかに老女岩手、

無心に月と戯れるかに。

初代猿之助が考案したというロシアンバレエのステップも

流麗に踊る。

強力の踊りにもコザックダンスのような足捌き。


裏切られたと知り、

鬼女に変わる一瞬、カッと口を開け、

般若の面をつけたかというほどの形相。



三景

鬼女となり、長袴での立ち回り。

花道では「仏倒し」も。



團十郎の阿闍梨祐慶 

門之助と右近の山伏、猿弥の強力。






NHKホームページより


初世市川猿翁と三代目市川段四郎の五十回忌にあたる今年、

市川亀治郎が猿之助を四代目として襲名し、

猿之助は家に由縁の深い猿翁の名跡を襲名。

さらに猿翁の長男でありテレビなどで活躍する

俳優・香川照之が九代目中車を襲名。

中車の長男が五代目團子として初舞台を踏む。

四代目猿之助・九代目中車襲名披露口上、

新・猿之助が家の芸に挑む「黒塚」。

二世猿翁8年ぶりの舞台「楼門五三桐」を放送する。