7月猿之助襲名興行の舞台中継を見た。
この襲名、行きたかった。
7月の口上は市川團十郎、海老蔵、そして新猿之助、中車、團子。
おおどかな團十郎、
海老蔵は交友、パリ公演のことを語り、
亀次郎改め猿之助、
痛々しいほど直向な中車、
大物ぶり(?)な團子。
「黒塚」(ネットから これは市川右近?)
舞踊劇「黒塚」。
新猿之助の踊りに惹きこまれる。
「能」の「安達が原(観世流)」をかつて観た。
一景
老女岩手の登場から糸繰りうたで身の上を語る。
その寂しくもきびしい<生>を浮かび上がらせる。
能装束ように絢爛で美しい。
暖をとるため夜の山へ出てゆく、
「寝屋」を見てくれるなと言い残して枝折り戸を出てゆく、
七三でのその一歩に、「約束を違えないでほしい」、
「もしや裏切られるのでは」とともに
岩手がいままで生きてきた哀しみ、すら感じた。
二景
一面の芒原、そして三日月。
その月あかりのなかに老女岩手、
無心に月と戯れるかに。
初代猿之助が考案したというロシアンバレエのステップも
流麗に踊る。
強力の踊りにもコザックダンスのような足捌き。
裏切られたと知り、
鬼女に変わる一瞬、カッと口を開け、
般若の面をつけたかというほどの形相。
三景
鬼女となり、長袴での立ち回り。
花道では「仏倒し」も。
團十郎の阿闍梨祐慶
門之助と右近の山伏、猿弥の強力。
NHKホームページより
初世市川猿翁と三代目市川段四郎の五十回忌にあたる今年、
市川亀治郎が猿之助を四代目として襲名し、
猿之助は家に由縁の深い猿翁の名跡を襲名。
さらに猿翁の長男でありテレビなどで活躍する
俳優・香川照之が九代目中車を襲名。
中車の長男が五代目團子として初舞台を踏む。
四代目猿之助・九代目中車襲名披露口上、
新・猿之助が家の芸に挑む「黒塚」。
二世猿翁8年ぶりの舞台「楼門五三桐」を放送する。