体外受精について | 馬車道レディスクリニックのスタッフブログ

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こんにちはびっくりマーク

8月に入り暑い日が続いていますねアセアセひまわり



今回のテーマは、受精の方法の1つである体外受精(IVF)についてです鉛筆

もう一つの方法の顕微授精(ICSI)は次回にお話の予定ですにっこり


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背景として、2021年のART(凍結融解胚移植、体外受精、顕微授精)で出生した赤ちゃんは6万9797人と日本産婦人科学会は発表しています。厚生労働省からででいる総出生数は81万1622人なので、11.6人に1人はARTで生まれたお子さんということになりますハイハイ
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体外受精(IVF)とは、採卵により採取した卵子にシャーレ上で精子をふりかけてあげること(媒精)により、体外で受精させ、得られた受精卵(胚)を一定の時期まで成長させてあげる方法ですうさぎのぬいぐるみ


流れ星メリットとしては
・卵に受精能があるかどうかわかる
・精子が自力で侵入していくので卵への刺激が少ない
・顆粒膜細胞がついているので、卵が未熟気味だった場合、一晩おくことで成熟しやすく、受精できるようになる可能性がある

もやもやデメリットとしては
・多精子受精(異常受精)してしまうことがある
・受精障害があった場合、受精しないあるいは受精率は低くなる
・どのような精子が受精するかわからないので、奇形精子が受精した場合、受精・胚の発生がうまく行われないこともある

電球適応は
・精子濃度、運動率に問題がない
・抗精子抗体を持っていない
が挙げられます




体外受精を行う流れとしては、

①採卵によりとれた卵子の前培養
通常hCG投与後36時間で採卵され、その時点で8~9割の卵子は成熟卵となります。採卵後から媒精まで3〜6時間の前培養をします。それにより卵子の細胞質が完全に成熟し、高い受精率を得られると考えられています!
③媒精
前回までお話しした精子調整で得られた精子を、精子濃度10×10⁶/mLとして、媒精液量5〜10μLとなるように調整します。
精子濃度は高ければ高いほど良いのではと思う方もいらっしゃると思いますが、多精子受精の可能性がその分上がってしまうので、当院は10×10⁶/mLという精子濃度で行っていますOK
④裸化と受精確認
16〜20時間後(次の日の朝)に、顆粒膜細胞に包まれた卵子を優しくむいてあげて(裸化)、受精確認をします。2つ前核が見えたら正常受精となりますキラキラ
⑤追加培養

媒精2日後には4細胞、3日目には8細胞、4日目には分割していた細胞同士がくっついて桑実胚という状態になり、5日目に赤ちゃんになる細胞と胎盤になる細胞が分かれて胚盤胞という状態になりますおやすみこのような卵で凍結や移植をしていきます花


今回は体外受精(IVF)についてお話しさせていただきましたスター

次回は顕微授精(ICSI)についてお話しする予定ですニコニコ飛び出すハート