こんにちは
今日は子宮内膜症について
子宮内膜症とは、子宮の内側にある内膜が子宮外の場所に付着し、ホルモンの影響を受けて子宮内膜と同様に、付着した場所で月経周期に合わせて増殖・剥離・出血を繰り返す病気です
この付着が子宮筋層内(子宮腺筋症)、卵巣、卵管、腹腔内、直腸、肺など様々な臓器に及ぶこともあります
月経痛が酷かったり排便通や性交痛がある方がいたり、まったく痛みなどの自覚症状がない方もいます
不妊で悩む方に内膜症のあるケースが多いのは事実ですが、
内膜症=不妊というわけではありません
ただ内膜症のある場合、卵管の通り道を狭くしたり、癒着を起こしていたり、塞いでしまうこともあります。そのような状況が卵や受精卵の通過障害を招き、妊娠しづらくさせる要因のひとつになります。
また卵巣内や表面に古い血液がたまり卵巣が大きくなるチョコレート嚢胞は大きくなると、排卵障害を引き起こすこともあります。さらに子宮筋層内に血液が溜まる子宮腺筋症になり、着床部分の筋肉が厚くなると着床の妨げになることもあります
治療法は①対症療法②偽閉経療法③手術がありますが、大きさに問題が無ければ、妊娠を目指す方は①で内膜症を治療するというよりは月経周期を保ちながら漢方や鎮痛剤で痛みを和らげる方法を選択します
②③の治療をしても月経再開により繰り返すことがあり、完治することの少ない病気です
まずは卵管の通過性があるか確認する子宮卵管造影を受けることをおすすめします。その結果によりステップアップが必要なことも考えられます
何が原因になっているか探っていくことが妊娠への近道にもなります
内膜症の状態をみながら、どのように不妊治療を進めるか医師や家族とよく相談することが必要です