ドラマの舞台になった土地は観光客が増える。ドラマの舞台に行ってみたくなる人が多いから。


それはなぜ?

映画やドラマの視聴者は、多かれ少なかれ主人公たちに感情移入する。そして伝統的な観光地に飽きつつある日本人は、ドラマを見て感情移入してしまった主人公の感動シーンに行ってみたくなるのである。


 ストーリーの知名度だけでは大量誘客は望めない。放映シーンがあるだけでもだめ。大量誘客は、人気ドラマであって、感情移入できる善玉が演じる感動シーンがある場合に期待できる。


 そして時が経ちその映像と感動が人々の記憶から薄れるにつれて、集客効果も薄れるのである。


 ドラマの舞台を訪れる時、その目的地に近づくと幾度となくドラマのシーンが脳裏にうかんでくる。ちょっと面白いのは、主題歌やBGMが何度も何度も頭の中でリフレインすることだ。そしてそのタイトルバック映像がうかんでくるのである。天地人の妻夫木聡が八海山の尾根に立つ絵だとか、真田太平記の忍者の宙返りCGだとかが。


 余談であるが、下田街道天城越えをした時は、「伊豆の踊子」の音楽ではなく「天城越え」のリフレインと石川さゆりが歌う絵で何度も浮かんだ。伊豆の踊子は見ていないから。

 なぜだかわからないが潮騒の山口百恵の海女姿もうかんだ。伊豆の踊子―吉永小百合―潮騒―山口百恵の連想ゲーム?