先日、ある高校に行ってきました。

 

1年生の秋から出場していたA投手(3年生)に声を掛けました。

「最近どう?」

すると彼は、「全然結果が出なくて、色々試しているんですけど、何やっても全然良くならなくて・・・。」

とかなり自信をなくしている様子。

 

フォームを確認すると、「なるほど、フォームがバラバラになっている・・・。」と思いました。

と同時に、あれこれ考えながら投げていることがフォームをバラバラにしていると考えました。

そこで私は、たくさんある改善点からひとつに絞り、それだけを伝えることにしました。

 

私:「(右投手)ステップした左足が着地した瞬間からつま先が外側に動いているけど、それは意識してる?」

彼:「無意識です。バッティングピッチャーをよくやるので、L字防球ネットに投げた瞬間に身を隠すためにクセになったかも知れません。」

私:「じゃあ、つま先が動かさないように、それだけを考えて投げてみて。」

彼:「はい。」

 

ということでブルペンで投げると、「なんかいい感じです。」と彼。

すると、レギュラー相手に試合形式のバッティングに投げることになりました。

 

彼:「つま先に意識して投げてきます!」

私:「頑張ってねー!」

 

先頭打者にボールが続きフォアボール。

続く打者に、甘いスライダーをホームラン。

次の打者に再びフォアボールとなり交代となりました。

 

完全に意気消沈した彼に、

私:「つま先意識出来た?」

彼:「先頭打者のはじめの2球は意識したのですが、ボールになったので、『ストライクを投げなきゃ。』と思い、つま先のことは忘れてました。」

私:「じゃあ次は、左足を上げてステップするまで左肩が開かないようにすることと、つま先が動かないようにすることの2つ意識してみて。打たれても、フォアボールになってもオッケーなので、その2つだけを忘れずに投げてね。」

彼:「はい・・・。」(完全に自信喪失)

 

再びマウンドに上った彼。

初球アウトコースギリギリにストレート(ストライク)。

2球目キレッキレのスライダーで内野ゴロ。

2人目のバッターは先程ホームランを打たれた相手。

なんと、3球三振!

続くバッターも打ち取り、意気揚々とベンチに戻ってきました。

 

彼に、「どうだった?」と聞くと、

うれしそうに、「最近で一番良いピッチングが出来ました!」と彼。

 

さらに、

私:「どんなことを意識していた?」

彼:「肩の開きとつま先のことしか考えてなかったです。他のことは考えてなかったです。」

 

私:「次からどうするの?」

彼:「結果を気にせず、肩とつま先だけを意識して投げます。」

私:「よっしゃ!頑張ってね!」

 

 

選手は、結果を出すために努力しています。

しかし、プレー中に結果を意識しすぎると、いつも通りのプレーが出来なくなります。

結果を出すために、「何に意識するのか」、「どこをどうするのか」、具体的になればなるほど「結果」のことは頭から離れます。

迷いなく、その行動ができたときに望む結果に近付くはずです。