毎日放送「戦え!スポーツ内閣」第63回で落合博満氏が語った「打撃の極意」

 

2.コック、ヒッチを使ってスイングに移る前の予備動作を入れろ。

 

まず、言葉の解説から。

 

“コック”というのは手首を親指側に傾けることで、反対に小指側に傾けることを“アンコック”という。

 

『科学する野球 実技篇』(1987年、ベースボール・マガジン社)47頁 図22

 

スイング初期に手首をコックすることで慣性モーメントが小さくなり、バットが振りやすくなる。

 

『科学する野球 実技篇』(1987年、ベースボール・マガジン社)44頁 図18-㋑

 

“ヒッチ”はグリップを上下に動かす予備動作のこと。

 

デビッド・オルテーズは大きくヒッチするので、わかりやすい↓

 

 

さて、落合氏は、強くスイングするためにアンコックしていた手首をコックするか、ヒッチすることを勧めている。

 

実際、落合氏本人も投球動作に合わせて手首をコックしてホームランを連発していた↓

 

 

しかし、あれだけ手首をアンコックして構えるバッターは珍しいし(八重樫幸雄中村紀洋くらいか?)、ヒッチに関しては「ヒッチするな」という指導に対するアンチテーゼなので、無意識にするならまだしも、意識的にする必要はない。

 

バッターは投球動作に合わせて、多かれ少なかれ予備動作を行うものだが、一流選手にもそれが大きい人と小さい人がいるのはご承知のとおりだ。

 

テッド・ウィリアムズは一時期バットをホーム側に傾けてからスイングしていた(手首は使っていなかったのでコックではない)が、ジョー・ディマジオはほとんどバットを動かさなかった。

 

ハンク・アーロンは僅かにコックしていたようだし、フランク・ロビンソンはヒッチしたが、ウィリー・メイズミッキー・マントル(左打席右打席はしなかった。

 

バリー・ボンズはヒッチしたが、ケン・グリフィー・ジュニアアレックス・ロドリゲスはしなかった。

 

王貞治はヒッチしたが、野村克也門田博光はしなかった。

 

と、こんなところだ。

 

大事なのはグリップをはじめとする上半身の脱力で、それによって各選手に合った自然な予備動作が生まれると考える。

 

「肩を動かすくらいなら、コックやヒッチを使うべき」というのが、落合氏の意図するところだろう。

 

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