さて、いよいよスイングは最終段階に入り、バットが加速しながらインパクトを迎えます。

 

このとき重要なのは、ホームプレート上でバットの軌道(スイング面)ボールの軌道(投球線)と一致することです。

 

つまり、投球線に沿ったスイング面を作るということですが、これは「く」の字でスイングすることによって自然に現れます。

 

ただ、それにはひとつ条件があります。

 

グリップを体から離さないことです。

 

肩が開ききる直前まで、後の腕を伸ばさないのです。

 

左腕を畳んだまま肩を回すケン・グリフィー・ジュニア

 

右腕を畳んだまま肩を回すアルバート・プホルス

 

こうすることで、バットは腕で操作されることなく、肩の動きについて行くことになります。

 

そして、斜めに回る肩が作るスイング面水平の投球線に沿ったものとなります。

 

 

 

より厳密に、マウンド上からやや下向きに入ってくる投球線に沿ったスイング面を作りたければ、上半身をキャッチャー側に傾けます。

 

 

 

こうすると、投球線の下向き角度が大きくなる低めのボールや変化球への打撃が効果的になります。

 

このような投球線に沿ったスイングなら、少々差し込まれたり泳がされたりしてもタイミングのズレをカバーして打つことができます。

 

また、バットとボールが中心衝突するので、芯で捉えれば長打になりますし、芯を外しても内野の頭を越えることが多くなります。

 

これとは対照的に、投球線に対してダウン過ぎるスイングやアップ過ぎるスイングは、投球線とスイング面が一点でしか交わりませんからタイミングが命になります。

 

また、打てたとしても中心衝突しない(ボールを擦ってしまう)ので、スイングの力を十分打球に移すことができません。

 

 

 

野球は体操やフィギアスケートのように技の難易度を競う採点競技ではありません。

 

ダウンスイングのような難しい打ち方で打ってもシングルヒットがツーベースになったりはしないのです。

 

ですから、確率が高く易しい投球線に沿ったスイングで打つことをお勧めしますし、一流選手ほどそうしているものです。

 

(注)今回、絵心のない僕のためにバンダイさんが作ってくれたモデル用フィギア「ボディくん」を使って撮影しましたが、肩を傾けることはできるものの、構造上「く」の字を表現することはできませんでした。それでも、スイング面の立体的なイメージを表現するという目的は達成されたと自負しております。

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

このブログの内容をはじめ野球に関する質問や相談を受け付けますよ

 

(ただし向上心のある選手や指導者に限ります)

メールかTwitterのDMでどうぞ↓

3210@goo.jp

baseballmaster

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■