“心”が“身体”を動かす。

だから、試合で本来の実力を発揮するには“心”を整える方法を身につけなければならない。

それがメンタルトレーニング

しかし、メンタルトレーニングが扱っている“心”は主に【顕在意識】の方であって、“心”の90%以上を占める【潜在意識】には深く踏み込んでいない。

【潜在意識】とは100年くらい前にフロイトユングが言い始めた「無意識」のことで、一般には「深層心理」という言葉も同じような意味で使われる。

つまり、普段我々が意識できない“意識”である。

日本人は1日に平均7千歩くらい歩くというが、いちいち「次は右足で次は左足」「そこの角を曲がらなきゃいけないから少しずつ足を右方向に出して」なんて【顕在意識】でやっていたらそれだけで疲れてしまう。

これを勝手にやってくれるのが【潜在意識】で、その情報処理能力は一説によると【顕在意識】の8万倍だそうな。

【潜在意識】が普段生きる為に必要なことを担当してくれるから、【顕在意識】を仕事や勉強といった創造的作業に使えるわけだ。

しかし、この【潜在意識】の働きには功罪がある。

平和で過不足のない日常の継続、つまり“現状維持”を使命とする【潜在意識】は、人が【顕在意識】で描いた目標に向って大きく飛躍するのを妨害する。

成功してその人を取り巻く環境が変わってしまうのを恐れるからだ。

「成功の先には今まで経験したことのない苦痛や危険が待っているのではないか?そんな冒険をするくらいなら失敗してしまったほうが安全だろう。」と判断し、そう仕向ける。

これを【破滅願望】という。

実際、ほとんどの人がこの【破滅願望】に屈して目標を達成できないし、そもそもその失敗が【破滅願望】によるものだということさえ気づかない。

なぜなら、それは【顕在意識】の8万倍の能力を持った【潜在意識】によって無意識に遂行されるからである。

この話に少しでも心当たりがある人には、【破滅願望】について書かれたこの本をお薦めする↓

『目覚めよ!  生きよ!』