先日、 「グラブの重さ」 について書いたが、スパイクの重さについても一考を要する。
1997年にフロリダでホワイトソックスのマイナーキャンプに参加した時のこと。
僕はクラブチームで使っていた白地に青ラインのスパイクを履いていた。
エナメルのアッパーに革底の軽いスパイクだ。
それを見たマイナーの責任者が、みんなと同じ黒のスパイクにしろと言う。
仕方なく日系人トレーナーの車で近くのモールに行き、ナイキのスパイクを買ってきた。
それはとても頑丈な造りで重いスパイク。
外野の守備や走塁など、走ることに関しては間違いなくハンデになる。
ところが、この重いスパイクで打席に立つと、意外にも足元がしっくりくる。
文字通り“地に足がつく”というか、“どっしり”するというか、今までにない安定感なのだ。
おかげで(?)シートバッティングでは3打席連続3塁打を記録した。
最近はイチローの影響からか、スパイクがやたらと軽量化している。
彼のようなプレースタイル(俊足巧打の外野手)には重要な軽量化だが、長打を狙う主軸打者やランナーと交錯する可能性のある捕手や内野手は“軽さ”だけに気を取られてはならない。
上の話のように道具の重さがプレー(走ること以外)に与える影響や、足を怪我から守るスパイクの剛性(強度)についても考えなければならない。
イチローの特製スパイクは2試合で使い捨てだと聞く。
そこまでではないとしても、軽いスパイクは間違いなく耐久性や剛性(強度)を犠牲にしているのだ。