昨日、娘の自転車の補助輪を外した。
先月5歳になったばかりの彼女だが、最近補助なし自転車の運転に意欲満々だと聞いていたので、そろそろコーチの出番かなとは思っていた。
野球もオフシーズンに入り、久々に時間のできた穏やかな日曜日の午後、二人で芝生の広場がある公園に出かけた。
まず初めに後ろからサドルを支持して真っ直ぐ走らせてみた。
ここで手こずるようではまだ補助輪を外す時期とは言い難いが、3回目には僕が手を放しても走っていたので本格的に練習してみた。
結局1時間で自転車の限定解除は達成されたが、ひとりで自転車に乗るには
①スタンドの上げ下げ
②走り出す
③曲がる
④止まる
が自分でできなければならない。
なかでも走り出すのが一番の難関だった。
皆さんご存知の通り、自転車というのは左足で体重を支えて右足をペダルに置いた状態からこぎ出すわけだが、彼女にとってはこれがかなり勇気のいることのようだ。
こぎ出してもすぐバランスを崩して倒れそうになってしまうので、なかなかこぎ出せない。
しばらく見ていたが埒が明かないので、「せーの!」の掛け声とともに後ろから押してやるとスイスイ走り出す。
これを繰り返しながら押す力を緩めていけば・・・と思ったが、力を抜くとやはりバランスを崩してしまう。
二輪車の直進性はスピードに比例するから、最初のひとこぎでもっとスピードに乗らなければならない。
それには右足の踏み込みを強くするしかない。
僕は少し考えて、こうアドバイスした。
「“せーの!”って言いながら顔を前に出して思いきりこいでごらん」
彼女は言われたとおり元気に掛け声をかけながら走り出した。
難関突破の瞬間である。
自転車はレジェンズカラーだったりする
右足(脚)の踏み込み(股関節伸展)を強めるには、タイミング良く骨盤を前傾させて大臀筋やハムストリングスの伸張反射を引き出さなければならない。
例えていうなら、思いきりジャンプする直前に前傾姿勢をつくるのと一緒。
それを5歳児に説明するには言葉を選ぶ必要があったわけだ。
また、彼女が難なく課題をクリアできたのは「補助なしの自転車に乗れるようになりたい」という意欲が高まっていたのもひとつの要因だ。
そして、「お父さんの言うとおりにすれば必ず成功する」という信頼関係も欠かせなかった。
今回“自転車に乗る”という一般的な技術の指導を通して、コーチングの要である以下の3点を確認できた。
①信頼関係
②教えるタイミング
③言葉の選び方
もちろんバッティングのように複雑な技術になると、教える側にも教えられる側にも相当な忍耐が要求されるが、コーチングに必要なことは基本的に同じだと思うのである。
