(2)第一球から100%の投球をする
当たり前でしょ!?
と思うだろうが、これがなかなか難しい。
ブルペンで肩はできてるからいつでも全力投球できるはずだが、プレイボール直後はなぜかおっかなびっくり。
実力が出し切れない。
落ち着いて理由を探ってみると問題は以下の2点だった。
①ブルペンとマウンドの傾斜が違う
②投球練習で作った足場がしっくりこない
まず①だが、アマチュアが使う公営球場にはありがちだ。
高校や大学のグランドは言うまでもない。
初めて登板する球場の傾斜は実際にマウンドに上がるまでわからないから、ブルペンとは全く違うものと考えておかなければならない。
つまり、僅かな投球練習の間にアジャストしなければならないということになる。
そこで僕はブルペンでのコントロールは気にしないことにした。
せっかくブルペンでコントロールを整えてもマウンドの傾斜が違えばオジャンだし、かえってアジャストしにくくなる。
ブルペンでは指先の引っかかり具合だとか、変化球の曲がり方をチェックするくらいにして、まっさらな感覚でマウンドに上がることにした。
次に②だが、これは投球練習の時に本気で投げていないことが原因だった。
自分では認識していなかったが、プレイボールの前と後ではやはり気持ちの入り方が違う。
いざバッターと向かい合うと気合が入り、ストライドも若干広がるようだ。
すると、足場が気になり思うような投球ができない。
ではどうする?
僕は投球練習から100%の投球をすることにした。
社会人野球では登板して最初の投球練習は5球。
僕はワインドアップとセットポジションから変化球と直球を投げ、最後は走者1塁を想定したクイックモーションから投球するのだが、そのすべてをプレイボール後の心理状態で行なうことにした。
もちろん投球の合間には時間を惜しまず足場を調整する。
打席には仮想の先頭打者を置くが、なんなら横で素振りしている本当の先頭打者に立ってもらいたいくらいだ。
そのくらい、本気で投げることに集中する。
5球というのは少ない気がするが、打者一人分は投げたことになるから、プレイボール直後のおっかなびっくり度はかなり軽減される。
第一球が第一球ではなくなり、100%の投球に近づけることができるのだ。