故障でチャンスを逃したとはいえ、ホワイトソックスでの経験は大きな自信となった。

アメリカで野球をやりたいという思いもより強くなった。

しかし、僕には時間がない。

もうじき27歳になる。

5月、前年入団するはずだったキャピタルズ のトライアウトを受けるため、スプリングフィールドに向かった。

(フロンティアリーグはショートシーズンのため6月開幕)

アメリカ第二の都市・シカゴからアムトラック(全米を網羅する鉄道)で3時間半。

イリノイ州の州都でリンカーン大統領を生んだ歴史的な町は、小奇麗で静かな佇まいだった。

キャピタルズのホーム「ロビンロバーツスタジアム」は小規模だが手入れの行き届いた良い球場。

クラブハウスを訪れ、監督に前年参加できなかったことを詫びたが、彼はカンカンだった。

トライアウトでも僕のプレーを全く見てくれなかった。

当然ながら不本意な結果に終わった。