2023 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場国紹介 チェコ代表(プールB) | 巨人ファンのプロ野球ブログ

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今回はプールBに属し、昨年秋の予選突破し、初の本選出場を果たしたWBCチェコ代表について紹介します。

 

チームロースター

投手陣昨年秋WBC予選メンバー入りした選手が本選にも出場する

予選10.1イニング/防御率1.74好投し、国内リーグ遊撃手もこなす二刀流右腕マーティン・シュナイダー予選フランス戦4回無失点右腕ルーカス・エルコリ21年U-23ワールドカップ2試合に先発し、防御率2.40右腕オンドレイ・サトリアアメリカ出身国内リーグで兼任コーチとしても活躍する左腕ジェフリー・バルト先発候補に挙がる。

また昨年国内リーグ最多勝を挙げた右腕フィリップ・チェプカ東京五輪予選U-23ワールドカップにも出場した右腕ルーカス・フルーフも候補だ。

リリーフ陣昨年の予選で好投したメンバーが揃う。

予選2試合防御率0.00を記録し、現在はジョージア工科大学でプレーする速球派右腕ミハル・コバラ国内リーグ抜群の奪三振率を記録する左腕ヤン・トメクマイナーでのプレー経験があり、国内リーグ本塁打王受賞歴もある長身右腕マレク・ミナリクアメリカの大学留学し、昨年予選でも好投した140キロ後半の速球武器右腕ダニエル・パティシャークとなる。

野手陣予選で活躍した選手元メジャーリーガーチェコルーツを持つ選手が加わった。

予選打線の軸となったのは、マーティン・セルベンカ

2021年までマイナーでプレーし、3Aまで昇格した実績がある捕手予選では4番として打率.375、2本塁打、OPS1.225と、攻守に渡って軸となる選手だ。

その他にも昨年7月まで1Aでプレーし、予選打率.357、2本塁打、OPS1.312活躍した遊撃手ヴォイチェフ・メンシクヴォイチェフ予選2本塁打を放った外野手マチェイ・メンシク予選2本塁打、OPS1.020強打の一塁手マーティン・ムジークなど予選突破に大きな貢献した打者たちが本選にも出場する。

本選からはチェコルーツを持つ選手が加わった

1人目は、ウィリー・エスカリ

キューバ系アメリカ人チェコ出身内野手22年からアメリカ独立リーグでプレーしている内野手だ。大学通算60盗塁を記録した俊足に加えて、二塁中心遊撃・三塁もこなすユーティリティーとして期待がかかる。

2人目エリック・ソガード

メジャー通算815試合に出場し、通算551安打を記録した二塁手アスレチックス時代には安定した守備力脚力武器2度の地区優勝に貢献チェコ代表においては精神的な支柱となる選手だろう。

ソガード母親チェコ出身ソガード昨年2月チェコ帰化WBC予選コンディション不良のため、合流できなかった本選から代表に合流することが発表された

チェコ野球が伝わったのは1920年代頃、その後第2次大戦を挟み、1960年代ごろから本格的な指導が行われるようになったとされている。

欧州の野球を牽引しているのはオランダ、イタリア、近年強化が進むイスラエル中南米系の移民が多数加わるスペインチェコ欧州では上位に位置する国だ。

ただオランダであればキュラソーやアルバ野球が盛んなオランダ領の島出身者イタリアであれば国籍の取得がしやすい背景からイタリア系アメリカ人選手、ベネズエラ人選手代表に加わりやすくイスラエル、スペイン同様な手法がチーム強化に繋がりやすいとされ、一方のチェコは大半が国内リーグでプレーするチェコ人によって代表を編成する事が多く、二重国籍者が少ない事はデメリットともされている。

国内リーグ週末の2試合開催という関係もあり、消防士、大工、教師などほかの職に就きながら野球を続けている選手たちが多く、環境面でも厳しい面があるのも事実だ。

ただその中でも上位を脅かすことは多く、2019年欧州選手権ではキュラソーやアルバ選手も加わったオランダ破ったり東京五輪予選では元メジャーリーガーなども擁するイスラエル勝利。また2017年WBC予選ではメジャーリーガーメンバー入りしたメキシコに敗れたが、1-2の僅差に持ち込んだという経験もある。

また2007年北京五輪プレ大会では日本とも対戦し、延長戦までもつれる大接戦を演じた

そして昨年秋WBC予選では中南米系選手を揃えたスペイン元メジャーリーガー複数いたドイツを破り、初のWBC本選出場を勝ち取った

この初の快挙チェコ代表ドキュメンタリー映画が公開されたり、国内でも大々的に報じられるなど、チェコ国内でも注目を集めるようになってきている

実際昨年12月にはチェコ人の18歳の投手が、アリゾナ・ダイヤモンドバックスマイナー契約を結ぶなど大きな可能性を持った選手たちが誕生し、上位カテゴリーの国々へ挑戦する事も増えていくだろう。

初のWBC本選進出を勝ち取りメジャーリーガー多数揃う日本とも対戦の機会が待ち受けている欧州野球の夢ロマンが詰まっているチェコ代表の戦いに大きな注目をしていきたい。

 

注目選手

マーティン・シュナイダー 投手 スカコニ・オロモウツ

豊富な国際大会出場経験を持ち、国内リーグでは遊撃手との二刀流でプレーする37歳ベテラン右腕マーティン・シュナイダーWBCの舞台でもチェコ代表牽引する。

キャリアのスタート2005年、現在も所属しているスカコニ・オロモウツチェコ国内リーグでのキャリアをスタートした。キャリアのスタート当時から投手兼遊撃手でプレーし、国際大会でも活躍を見せた。

選手としてプレーしながらも消防士として日々の生活を送るなど、時には試合にも出れないこともあるという。

ただその中であっても2021年には投手として奪三振王打者として本塁打王に輝くなど、選手としての実力も侮る事はできずWBC予選ではスペインとの予選第2決定戦6回1/3を1失点に抑え、予選突破に大きく貢献した

サイドスローから繰り出すコーナーを丁寧に突く熟練の投球術チェコ代表WBC初勝利を導く

 

マーティン・セルベンカ 捕手 プラハ・イーグルス

チェコ生まれの選手としては最もメジャーリーグの舞台に近づいたマーティン・セルベンカが、今代表の4番・正捕手としてチームを牽引する

2008年MLBヨーロッパで行ったトレーニングキャンプに参加し、翌年1月クリーブランド・インディアンスマイナー契約を結び、プロ入りした。

当初は苦労しながらも徐々に成績を伸ばし2018年ボルチモア・オリオールズ移籍すると、2A97試合打率.258、15本塁打、60打点を記録。翌年には3A初昇格といよいよMLBへの道も見えつつあった

しかし2020年新型コロナウイルスの影響マイナーリーグ開催が中止となり、2021年3A72試合に出場したが、昇格する事は果たせず同年オフにチームを離れチェコ国内へ復帰した。

復帰した2022年シーズンは、打率.424、15本塁打格の違いを見せつけ、リーグ本塁打王受賞した。そして9月にはWBC予選へと出場した。

予選では4番打者として打率.375、2本塁打、OPS1.225とチームを牽引し、チェコ初の本選進出に導いた

自慢の打撃を武器チェコ代表WBC初勝利を呼び込む

 

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