素振り
解説
素振りをしなかったプロ野球選手はいない。
野球人にとって最も基本的な取り組み。
それが『素振り』である。
この練習は孤独との戦い。
自分との戦いである。
この戦いに勝利したものだけに、
ヒットという名の称号が与えられる。
大切なことは、「毎日振る」ことである。
1日10本でもかまわない。
その代わり、必ず毎日振る。
とても難しいことである。
しかし、頑張った選手には、必ず野球の女神さまがほほえんでくれる。
千里の道も一歩から。
数多くのヒットも、やはり「素振り」から始まるのである。
練習のポイント
素振りの目的を明確にする。
1 バットを振るための体力作り
野球少年にとっては大切な練習である。
数を目的とした素振りは意味がないという考え方もあるが、それは間違えである。
数を振ることによって、振ることが出来る数も変わってくる。
また、目標設定という面においてもたやすく、達成感も味わうことが出来る。
連続スイングや30秒スイングといったメニューと組み合わせることによって、練習効率と効果も高まる。
『バットを振るための体力作り』という考えの下、数多くのバットを振ることは大切なことである。
しかし「数多く振るだけ」では、なかなか打てるようにはならないという考えは正解である。
2 フォームの確立
素振りをすることによって、自分のバッティングフォームを創りあげることが出来る。
バッティング練習で「ボールを打つ動作」という意識を排除することによって、
形に意識を集中できる。
素振りのチェックポイントを明確にすることにより、より効果を高めることが出来る。
3 ヒットを打つ練習
最大のポイントは、
『見えない打球を飛ばす』こと。
バットを振るのではなく、ヒットを打つのである。
このヒット素振りの大切さに気付いた選手は、ヒットを量産することが出来る。
4 スイングスピードの強化
トレーニング的要素である。
1本のスイングの質を高めることが大切である。
また、マスコットバットや塩ビパイプ、竹ざお、長尺バット、短尺バットなど、様々な道具を使用し、
スイングスピードアップ効果を高めることも出来る。
上記の目的に応じた素振りを意識的に組み合わせて『素ぶる』事によって、
練習効果は飛躍的に高まる。