皆様こんにちは。沙貴 誉 (さき ほまれ) です。
※追記です:
本文中で三島由紀夫氏のお母さまについて色々書いたのですが、もしかしたら、お母さまは「そのような事は言ってはいない」可能性もあるかもしれないと思いました。
実際のその現場でのお母さまの発言を確認するという事は出来ませんので、「記者の取材した記事ではそのように言ったとされているけれど、実際にはどうなんだろう?」くらいの余白を持っていた方がいいのかもしれません。
もしよろしければ、このブログのコメント欄や、ブログ本文でご紹介させていただいたpure1616さんの実際のブログを読んでいただけると幸いです。
私は今回、記者の記事を鵜呑みにして、決めつけすぎたのかもしれません。もう少し、余白を持った考察をした方が良かったかもしれません。もし私が間違っていたら、三島由紀夫氏のお母さまに大変失礼だったと思います。
追記はここまでです。
今年は三島由紀夫氏の、生誕100年なんだそうです。
三島由紀夫氏と言えば、皇室ファンの間では正田美智子氏(上皇后さま)の名前が有名ですね。以前の私は真っ先に思い浮かぶお名前は、三島由紀夫氏と言えば美輪明宏氏でした。
なので、三島由紀夫氏が上皇后さまとかつてお見合いした事があったと知った時は、かなり驚いた覚えがあります。
三島由紀夫氏と上皇后さまについては、pure1616さんがブログで興味深い記事を取り扱って下さっていました。
pure1616さんは、ズバリと切り込む熱意のこもった記事を書かれる方です。ご紹介させていただきます。pure1616さんお世話になります、いつもありがとうございます。
pure1616さんの記事に書かれていた三島由紀夫氏のエピソードの中で、私は気になる部分がありました。
三島由紀夫氏の自決後に、三島氏の母親が語った話として、三島氏の本命の方は上皇后さまだったのにお見合いが不成立となってしまい唯一心残りのあった方だった、というような感じに語られていたそうですが、私はこのエピソードを知った時、まずはこう思いました。
三島氏の母親って、三島氏と三島氏の妻子に対して思いっきり失礼な事を言ってるのでは、と。
三島氏の子供は三島氏の母親にとっては孫にあたるのですが、孫が自分の祖母がそのような事を語っていたと知ったらどのような気持ちになるのか、想像しなかったのでしょうかね?。
孫にしてみたら、自分の父親が、自分の母親よりも赤の他人の女の方が本命だった、なんて事を祖母が言っていたとしたら、父親と祖母とその赤の他人の女に対して、嫌悪感を抱くのではないかと、想像してしまいます。
しかも、日本中、いやもしかしたら世界にも、そのようなエピソードが広がってしまうのかもしれないのです。
自分の母親が世間からどのような目で見られてしまうかを心配して、実の子供ならば嫌な思いをした可能性は高いのではないでしょうか。
失礼な表現かもしれませんが、酷い祖母だと思いました。実際の三島由紀夫氏の心情がどうだったのかは、三島由紀夫氏本人にしか分からないはずです。仮にこの祖母…というか三島氏の母親の言う通りだったとしても、わざわざ息子の妻に恥をかかすような事を他人にペラペラと喋りますか?。孫が嫌な思いをしても、どうでも良かったのでしょうか?。
このエピソードは、「週刊新潮」の連載企画記事「ご成婚55年『皇后美智子さま』秘録」に書かれているそうですが、上皇后さまを持ち上げるためにわざわざ三島氏の妻を貶めるような事が書かれているなんて、品性下劣な記事だと思ってしまいました。
仮に、仮にですよ?、三島氏の本心として、本命の上皇后さまとの縁談の破談が唯一の心残りだったとしても、三島氏本人が公表したならばともかく、本人以外がそのような事をわざわざ世間に向けて公表するような事をするべきではない、控えた方がいいのに、と私は思ってしまいました。
三島氏の妻や子に恥をかかせるような事を書いて、これのどこが皇室の品性に繋がると言えるのでしょうか?。
もし本当に三島氏の本命が上皇后さまだったとしても、そのようなものは秘して表に出すべきではないでしょう。三島氏とのエピソードを書くにしても、妻子に失礼な事がないようにとの気遣いはなかったのでしょうか?。
この記事を書いた記者や、出版社、出版を許した宮内庁、そして上皇后さまご自身は、何とも思わなかったのでしょうか?。
もし仮に、本当に三島由紀夫氏の本命が上皇后さまだったとしたら、一回のお見合いでお断りされたからと言っても、三島氏がそう簡単に諦めますかね?。いえ、実際にどうなのかは私には分かりませんが。
私は三島由紀夫氏と美輪明宏氏のエピソードをいくつか知っていたので、正直、三島由紀夫氏のような方が、上皇后さまのような方に興味を示すかなぁ?、との疑問が湧いてしまいます。私の勝手な感覚なので、私の感覚が正しいとは限らないのですが。
三島由紀夫氏と美輪明宏氏の出会いは、美輪氏がアルバイトをしていた喫茶店に、新進気鋭の作家として注目を集めていた三島氏がやって来て、そこで出会ったそうです。
美輪氏は、周囲から先生、先生とチヤホヤされている三島氏の事が気に入らなくて、三島氏から興味を示されても、最初の頃は素っ気ない態度を取っていたそうです。
「サイカルjournal byNHK (2020.11.16)」より引用させていただきます。引用部分を青色にしてあります。「」の部分は美輪氏の語りの部分です。
「三島さんがね、『かわいくないやつだ』と吐き捨てるようにおっしゃったので、『かわいくなくていいんです。きれいですから』って私はやり返したんですよ。あきれていらっしゃってましたけど、それが三島さんにはおもしろいと思われたようなの。飛ぶ鳥を落とす勢いの流行作家となるとみんなぺこぺこするんですよ。でも私だけ傲然としていたもんですから、そういう人間を見たことがなくてびっくりなさったんでしょうね。それからときどき、お店にいらっしゃるようになりました」
引用は以上です。
三島氏、興味を持った人には、そこでお終いにはしないようですよ。まあ、もしかしたら、三島氏にとっては美輪氏は特別に興味を持った人だったのかもしれませんが。
その後、作家としての三島氏と歌手としての美輪氏は、お互いの才能を認め合う尊敬しあう仲になったそうです。
また同じく、引用させていただきます。
「私のことを三島さんはね、『君はね、95%は素晴らしい。だけど、あと5%の最悪な欠点があって、95%の長所をひと消しにするんだ』と言うんです。私は『え?そんな力のあるすばらしい欠点って何です?』って聞いたら、『それは俺にほれないことだ』っておっしゃったんですよ。それで私が、尊敬するような人は恋愛の対象にならないんですって言うと三島さんは、じゃあどういうのが恋愛の対象なんだって言うんで、『かわいそうな人が好きなんです。だから三島さんは恋愛の対象になりません。お気の毒さま』と、そう言ったんですよ。そしたら三島さんは、『君は誤解している。俺はかわいそうだぞ』っていうので、『なぜ?』と聞いたら、『ある雨の日、君と別れて、傘を差してしょんぼりと帰っていく俺の後ろ姿を想像してみろ。ほれたくなるほどかわいそうだぞ』って言うの。大笑いしちゃいましたよ」
引用は以上です。
どうですか、このお二方のロマンチックな関係性。三島氏が甘えん坊過ぎて可愛すぎます。
上皇后さまは、三島氏とお見合いをした事以外での、三島氏との具体的なロマンチックなエピソードなどをお持ちなのでしょうか?。そういうものを全く聞かないのに、三島氏の本命が上皇后さまだったなんて言われても、いまいちピンときません。
三島氏と美輪氏には、運命のエピソードがあります。
ある日、の事です。
あるショーに出演していた美輪氏の楽屋に、三島氏が訪ねてきたそうです。
同じく、引用します。
「休憩中の楽屋でメーキャップを直そうとしたら、鏡に映ったのれんの下から、きれいなズボンとぴかぴかに磨いたエナメルの靴が見えて。私が『どなた?』って言いましたら、『三島です』と言って入っていらしたんですよ。そしてびっくりしました。腕に抱えられるだけのバラの花束を持って入っていらして、300本はあろうかと思いましたよ。そのお花をバケツの中に入れてよまやま話をしていたら、ショーが始まるからって私が呼ばれたんで、三島さんは『じゃあね』って言ったあと振り返って、『もう君の楽屋には来ないからね』っておっしゃったんです。私がどうして?って言ったらね。『また今日もきれいだったよ、なんてうそをつき続けるのがつらいからね』って、例によって日常の憎たれ口になって」
引用は以上です。
このお話には続きがあって、このバラの花束のエピソードの少し後に、例の三島由紀夫氏の割腹自決があったのです。
美輪氏は知り合いから電話をもらって、急いで事務所のテレビをつけたそうです。
テレビには、自衛隊駐屯地のバルコニーに立つ、三島氏の姿が映ったそうです。
また引用させていただきます。。
「ショックというより、何か別のものでしたね。あとで考えるとあの300本のバラは、これからの分もすべてを渡すよという暗示だったんですね。だから分かってくれよということでもあったんだと思います。もう君の楽屋には来ないからね。来られないからねという意味だったんでしょうね」
引用は以上です。
壮絶、ですね。三島氏はきっと、強い信念を持った方で、中途半端な生き方が出来なかったのでしょうね。
三島氏にはこのようなエピソードが美輪氏との間に合ったので、三島氏の美輪氏に対する愛の心が伝わってくるのですが、見合いした事以外に何のエピソードも聞かない上皇后さまとは、本当に三島氏の本命だったのかについては、かなり疑問に思えてくるのです。
もちろん、私には想像する事しか出来ないので、何が事実だったのかは分かりません。
だからこそ、三島由紀夫氏と上皇后さまのお見合い話だけならばまだしも、三島氏の本命は上皇后さまだったなどと本当かどうかは分からないのに、三島氏本人と三島氏の奥さまやお子様方を侮辱するような、恥をかかせるようなことは、軽々しく取り扱うべきではないと、私は思いました。
ちなみに余談ですが、霊能力を持つ方々の間では(その一人は美輪氏も含まれますが)、三島由紀夫氏の割腹自決事件は、2.26事件での青年将校たちの集団憑依があったからではないか?、とささやかれているそうです。
私には霊能力はないので、それが本当なのかどうかの判断は出来ませんが、ただ三島由紀夫氏は、結果がどうであれ、自分の人生を懸命に真剣に生きた人なんだろうなと、そのように感じました。
三島由紀夫先生、どうぞ穏やかに安らかに、ゆっくりとお休みください。