蹴球のかんづめ | ばーやちゃんのブログ「リンガフランカ」

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ことばの魅力、文化の面白さを紹介しています。


 故人 さくらももこさんを悼み、
 尊敬と感謝の気持ちを込めて。



『蹴球』というと、みやこの貴族たちが優雅に毬(まり)のようなものを蹴っているのを想像してみたりするが、ここではそういう意味ではない。
現代のスポーツ、サッカーのことである。
『サッカー』とは、アムメリカ~ンな表現で、
イギリスでは、『フットボール』という。
おとなり韓国では『チュック』という。
なんだかかわいらしい発音だが、もともとは、
『蹴球』の音読みだそうである。

韓国では男たちが盛りあがってする「サッカー」と「軍隊」のはなしが、女性に煙たがれるというのを聞いたことがある。
もっとうんざりするのは、
「軍隊でサッカーをした話」だそうである。(笑)
それはそうであろう。
行ったことのない人には、まったく画が思い浮かばないうえに、熱く語られても話についていけるはずがない。
そんな煙たがれる話題ではあるが、もちろん国の代表チームは、ごくふつうに応援する。


■韓国のアジア大会のはなし
8月から9月にかけてインドネシアのジャカルタとパレンバンでアジア競技大会が開かれた。
あらためてアジア大会というものを一言でいうと、

オリンピックのアジア版である。

日本でももちろんスポーツニュースなどで盛りあがりを見せるが、韓国のほうが倍くらい熱心で関心が高いような気がする。
「ちょいとあんた、韓国の選手が金メダルをとったわよ」とか、
「今どこどこの国が一番メダルが多いわよ」などと、話題沸騰するのだ。
世界大会のオリンピックと比べても、さほど遜色ないぐらい関心が高いと個人的には思う。

そんな大会のなか、韓国の男子サッカーがみごと優勝した。決勝は日本対韓国で、結果は1-2であった。私の好きな選手のなかに、ソン・フンミンという韓国代表選手がいるが、彼はもうアジアを代表するトッププレイヤーといっても過言ではないだろう。オーバーエイジ枠での出場だったが、韓国U-23チームの優勝に大きく貢献したと思う。

日本はオリンピックを視野にU-21代表で出場した。おしい試合だったが、最後は地力の差があったと思う。韓国はオーバーエイジ枠でソン・フンミンの他にロシアW杯で大活躍したGKのチョ・ヒョヌと、ガンバ大阪のFWファン・ウィジョを招集していて、はたまたこちらもロシアでワールドカップを経験したイ・スンウなどがメンバーにおり、戦力的にも充実感があふれていた。それでも、日本は粘り強くよく守っていたと思う。

韓国でもそうだが、日本でも話題になっていたのが、ソン・フンミンの兵役免除だろう。
誤解してほしくないのは、韓国では大きな大会の優勝メンバーには、兵役免除の恩賞が出される。国のためにも、その道でもっと活躍してほしいからだ。約2年ちょっと軍隊に行かなければならないところを、4週間行けばそれで免除されるというものである。このためにがんばったと言われてしまうのが、私はちょっと違うのではないかと思ってしまう。もしそうなら、ワールドカップも同じ条件下なわけで、やはり試合に勝ちたいからがんばっているというのが第一であろう。

ただ試合が終わって、ボーナスがもらえると実感したら、そりゃ誰だって顔がほころぶとは、思う。わたしがその立場だったらぜったい口元が怪しいと思う。

試合終了の笛がなった時、韓国の選手たちは、みな歓喜を爆発させていたが、ガンバのファン・ウィジョは、そこまで喜びを表すことはなかった。彼は、がっくりと肩を落とす日本のベンチを訪れ、チームメートの初瀬にねぎらいの言葉をかけたという。


■日本フル代表のはなし
ロシアワールドカップ後、新しくチームが発足した日本代表。森保監督の初陣はチリ戦のはずだったが、ちょうど試合のおこなわれる前日に会場となる札幌の近く胆振地方で大地震が発生したため、試合は中止となった。「北海道胆振東部地震」と名付けられたこの地震では多くの人が亡くなっている。ご冥福をお祈りしたい。

衝撃的な試合中止とともにスタートした日本代表だったが、4日後のコスタリカ戦は大阪吹田のスタジアムで試合をすることができた。
久しぶりにリアルタイムでテレビ観戦していたのだが、実はあまりよく覚えていない。
それもそのはずで、その日私は熱があり、食欲もなくて、ただテレビの前でぼんやりと画面を眺めていただけだった。南野選手が点を決めた瞬間は、覚えているが興奮するだけの力がない。

今年の夏は本当に暑かった。そして、ここ数日の急激な寒暖の差が、私の夏の疲れに追いうちをかけたもののように思われる。

とにかくざっくり中島選手、堂安選手、南野選手がドリブラーでしかけまくるというのはわかったので、それがチームとしてどうなっていくのか楽しみだ。またすぐ行われるテストマッチでは、ちゃんと観られるようにコンディションを整えたいと思う。

しかし、自然には人は勝てないのだなー、天候も地震もどうにもできないのね、とつくづく思うのであった。


■Jリーグのはなし
今年のJ1リーグは、本当に混戦である。首位の広島が圧倒的に独走している一方で、それを追いかける川崎がまた頭一つ抜け出しているが、その下は全部、団子🍡状態といってもいい。
久しぶりにFC東京が3位に入り、維持し続けている。FC東京といえば、さくらももこさんの地元同級生の長谷川健太が監督を務めている。
清水ではないのがちょっとだけ寂しい気もするが、ハセケンの実力はガンバの監督時代から折り紙つきだ。
ただ、今年の勝ち点の差は本当に恐ろしいくらいギュッとなっている。3位を狙うのであれば、おそらく8位、9位のチームぐらいまでまだ可能性が残っているのではないだろうか。勝ち点差は今の時点で、
3位 FC東京43
9位 浦和35
差は8である。私の応援する鹿島は、今日札幌と試合をするので、もし勝てば3位との差は1にまで迫る。

もっとし烈を極めているのは、降格圏争いである。最下位の18位長崎が勝ち点27で、10位の清水が勝ち点34であるから、その差は7となる。あと7、8試合は残っている。まだ全然どうなるかわからない。

3位でもがんばって目指すのは、ACLへの出場権をとりたいのと、少なからず賞金がゲットできるからだ。それにもっと大きいのがダゾーンの理想強化分配金である。これは、4位までに入れば配分されるので、各クラブがんばるのである。


■アントラーズのACLのはなし
今年のアントラーズは、ACLの天運にもめぐまれつつ、準々決勝 天津権健に圧勝をおさめ、準決勝進出となった。天津はモデストの退団と、ベルギー代表ヴィツェルのワールドカップ後のドルトムント移籍などで、大きく戦力ダウンしていたのはまちがいない。
勝ち進むだけで新記録更新となっている今、ついにベスト4までたどり着いた。
準決勝の相手は、韓国の水原(スウォン)となった。以前書いたブログのとおりになっていて、正直私自身ふるえがとまらない。

韓国のクラブとの準決勝、非常に楽しみである。
まずはなんとかこの壁をのりこえて、中東のチームと決勝戦を戦えるのを夢見ている。
がんばれ!鹿島アントラーズ!\(^o^)/



あとがき

さくらさんの作品といえば、言わずもがな『ちびまる子ちゃん』だが、私の好きなものに、彼女のエッセイがある。
最初に『もものかんづめ』を読んだとき、私は青臭い中学生だった。とてもクサクサしている多感な時期に『もものかんづめ』に出会って、単純に面白いと思ったのを記憶している。ダークな自分の友達にその本を貸してあげたりした。

その後、『さるのこしかけ』『たいのおかしら』『ももこのせかいあっちこっちめぐり』など、面白く楽しく読ませていただいた。

あらためて、さくらさんのご冥福を慎んでお祈りするとともに、感謝申し上げたい。

さくらももこさん、ありがとうございました。

こんな感じのおっさんになれました笑イヒ



追伸
さくらさんのエッセイが好きなあまり、そんな雰囲気の文で書きたかったのだが、
やっぱり難しい。
あの雰囲気にはならないなあ、とつくづく
思う。

ところで、このブログを書いた後、
サッカーは韓国語で「チュック」で間違いないよな、「チャック」でも「チェック」でもないよな?と気になり韓国語を調べたのだが、
ハングルで調べてみると、축구。
確かに「チュック」で合ってた危ない危ない、と思って胸を撫で下ろしてた私の目に、何やら見覚えのある文章が。

以下Kpediaから引用

「女性が嫌がる話」は軍隊の話とサッカーの話といわれている。特に「軍隊でサッカーをした話」は最も嫌われる話題、として広く知られている。


書いたネタがほとんど同じ。
いや、ほんと、それぐらい鉄板のネタというべきなのか。いやほんとにね、韓国の友達が言ってたんです。
と、いくら弁解しても、

なかなかの恥ずかしさである。

思い切りこれ見て書いたみたいになってるわたしっていったい…