「キッスで殺せ
-Kiss Me Deadly-
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■1955年アメリカ
■監督
ロバート・アルドリッチ
■脚本
A.I.ベゼリデス
■原作
ミッキー・スピレイン
■出演
ラルフ・ミーカー/アルバート・デッカー/ポール・スチュワート/マクシン・クーパー/ギャビー・ロジャース
■あらすじ
私立探偵マイク・ハマーは、夜のハイウェイでトレンチコートを着た裸足の女を拾う。クリスティーナと名乗るその女を乗せたハマーの車は謎の男たちに襲われ、女は殺される。かろうじて助かったハマーは、秘書のヴェルダとともに女の死に隠された秘密を追い始めるが…。
■YOUTUBE
■解説
フィルム・ノワール(過去blog記事参照)の傑作であり、異色作品でもある作品で、様々な方面からカルト的大人気な映画です。
ミッキー・スピレーン著「私立探偵マイク・ハマー」シリーズの映画化ですが、アルドリッチ監督は「タイトルだけいただいて中身は全部捨てさった」とコメントを残している映画です。
原作とは全く別物として鑑賞するのが正しいと思います。
そして、この映画公開の前年、1954年にビキニ環礁で行われたアメリカ軍の核実験「キャッスル作戦」により第五福竜丸などの船舶が被爆しました。

脚本・脚色(内容)のせいで、キャスティングが上手くいかなかったのか?と勘ぐりたくなるほど、出演者は主役級俳優もいなく、いまいちパッとしません。
「大きな力」の影響でしょうか?その辺は判りません。
それにしても女優陣が結構ひどい感じです。
1958-59年にドラマ化もされましたが


ドラマは原作の私立探偵マイク・ハマー的に、ダレン・マクギャビン主演でエンターテイメントな内容になっています。
(1980年代、90年代にもTVドラマとしてリメイク)
ダレン・マクギャビンと言えば70年代のヒットTVドラマ「事件記者コルチャック」
■事件記者コルチャック(1974-75年)
日本人だと映画が大ヒットしてTVシリーズ化もされた「私立探偵 濱マイク」をすぐに思い浮かべると思います。
劇場版は全体的に「キッスで殺せ」のオマージュが強いですが、他にも色んなオマージュが詰め込まれていて、観ていて非常に楽しく、そもそも、そんな事知らなくてもカッコイイ映画です。
■私立探偵 濱マイク(我が人生最悪の時/1993年)
劇場版は3部作です。第1部(我が人生最悪の時)のみモノクロです。
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TV版での「キッスで殺せ」の判りやすいオマージュは第8話(石井聰亙監督「時よとまれ、君は美しい」)です。
■私立探偵 濱マイクTV版予告集(2002年)
4分30秒くらいからのシーンです。
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その他にオマージュだと判る映画を挙げれば
■勝手にしやがれ(À bout de souffle/1959)
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様々な影響が見て取れます。
■レポマン(Repo Man/1984年)
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■パルプ・フィクション(Pulp Fiction/1994年)
その他にも様々な映画のオマージュが登場する映画です
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■ロストハイウェイ(Lost Highway/1997年)
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この映画の公開に併せて1998年に「キッスで殺せ」がリバイバル上映され、VHSの発売-DVD化されました。
この他にも無数の映画や音楽映像作品などにオマージュが登場するほど、リスペクトされている作品なのですが、長い間映像は観られることがなくカルト的な人気を大きくしていきました。
ちなみに当時、フランスの映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」1956年2月号で発表された
1955年のトップ10は・・・
1.「イタリア旅行」(イタリア)
2.「奇跡」(デンマーク)
3.「悪徳」(アメリカ)
4.「歴史は女で作られる」(フランス)
5.「裏窓」(アメリカ)
6.「不運なめぐり逢い」(フランス)
7.「道」(イタリア)
8.「裸足の伯爵夫人」(アメリカ)
9.「大砂塵」(アメリカ)
10.「キッスで殺せ」(アメリカ)
3位の「悪徳」もアルドリッチ監督作品で、16位に「アパッチ」も入っています。
7位の「道」は1956年第29回アカデミー賞外国語賞受賞作品
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(時代としてはジェームス・ディーンやマリリン・モンローが映画で活躍していました)
「キッスで殺せ」にはとにかく自動車がたくさん映ります。登場します。
これは脚本のA.Iベゼリデスが自動車マニアだった影響だそうです。
ビンテージカー(クラシックカー)がお好きな方は、それだけで楽しめること請け合いです。
■Triumph TR2

かっこよくカスタムして登場しています(すぐに壊されますが…もったいない)
■MG-TD(TF?)

■Chevrolet Corvette Convertible(C1)'54

車以外にも、照明器具や置物など画面に映るインテリア類にも強いこだわりと抜群のセンスが感じられますので、細かく観察すると非常に楽しめます。
役どころによって、服装の着こなしもかなり細かく演出されています。
そういうところも、世界中の監督などクリエイターのリスペクトを受けている作品の要素だと思います。
音楽もナット・キング・コールの「Rather Have The Blues」が効果的に使用されています。
個人的には終盤に入りマイク・ハマーが訪れる黒人Barのシーンが非常に好きです。
「非常に気持ち悪いオープニング」を観て拒否反応な方は最後まで観ない事をお勧めしますし、もっと楽しめる映画がこの世には存在するので、そっちを観た方がいいです。
終盤は、内容も支離滅裂になって(意図的)いきますので観ていて「???」となる方も多いと思います。(リンチ監督ファンはついていけますが)
この時代に、そのタイミングでこういう映画を製作したというのはとてもすごい事です。製作過程や公開当時にはかなりの障害・非難があったことは容易に想像できます。
直接的な表現は避けていますが、それが逆に謎を深め、効果的に働いています。
DVDには公開当時のエンディングなど、特典映像も収録されています。
上記のオマージュを捧げている作品群で好きな映画がある方は是非とも何度もご覧ください。
観るたびに気がつくことがあったり、理解することがありますので購入をオススメします。
「ヴァ ヴァ ヴーン、アロパー ウッ!」
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●くいものBar
The Twisted Wheel
(ツイステッドホイール)
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