少ししゃべり過ぎてしまったな、と




空になったグラスを見て




彼は考えた。







これまでに飲んだ酒を思い出しながら




最後の一杯を何にしようか





。。。。。。。。






そう良い酒を頼むこともできず




彼はまた安いバーボンを指差し、




それをソーダとトニックウォーターで割ってくれと言った。







すると黒人のバーテンダーは



最初の注文の時と同じように




顔をしかめて見せた。







グラスに口を付けたところで、




バーテンダーは先程と同じ質問を




彼に投げ掛けた。







彼もまた、




その問いかけに頭を悩ませた。









すっかり酔いの回って頭で




彼が出した答えは、








“イッツ アメリカン・デイドリーム”









聞いたとたんに、バーテンダーは




大きなジェスチャーを振り撒いて笑い転げた。










目の前に起こっていること全て





明日になったら忘れてしまう









見知らぬ異国で過ごした日々も





数時間しか言葉を交わさずとも





まるで心を許し合った友のように過ごしたことも






全て。





本当に夢であったかのように





ひとつ、





ひとつ、





思い出していた。。。