姿勢・歩き方 50代のあなたへ | バロン河内のブログ

バロン河内のブログ

フリーランスで活動している社交ダンスのインストラクター '' バロン河内 '' のブログです。
赤い実が生る植物が大好きな「猫族の爺や」であるダンサーの日常を綴ります。

「若年層とのギャップを相当感じ始めている」と言われたら、心にぐさりと突き刺さる50代の方がかなり多くいらっしゃるようです。

自分の自由な時間を楽しみたいのだけれど、若い時みたいに活動的にいかないし、かといって年寄りじみた感じにはなりたくないという微妙な年頃。

「靴だって歩きやすい靴を履きたいけど年寄り用のダサい靴は履きたくない。チョッとはおしゃれに格好良く。」とは思ってみても、ついつい楽そうな靴に手が伸びる。

気持ちがあっても身体がついていかない自分を認めたくないけど認めざるを得ない、そんな自分を歯がゆく思っていませんか?

歩くのも遅くなり、立ち座りもスローになり、鏡に写る姿勢が悪くなった自分を年取ったなと感じることが多いのでは?

何故そうなったのでしょう?

答えは 「重心点の位置」 にあります。若い頃に比べて重心点が踵寄りになってしまったからです。

ももの後ろ側の筋肉群をまとめて 「ハムストリング」 と呼びます。陸上競技のみならず走る動作が必要な競技ではとても重要な筋肉です。聞いたことがあるのでは?

この筋肉が年齢と共に衰えていくと 骨盤後傾 に繋がり、それにより重心点の後方移動が起こるのです。

骨盤後傾の原因は様々ありますが、ハムストリングの衰えが最も大きく関与しています。

筋肉は使わないとすぐに衰えてしまうものなのです。20代までの筋肉の貯金は、40歳を迎える頃にはすべて使い果たしてしまっているのです。定期的に適切なトレーニングを続けていればなんとか維持できますが、何もトレーニングをしていないと維持するのは不可能です。

学生時代までスポーツでかなり身体を鍛えていてプロからスカウトの話があったような方でも、就職後何も運動をしていなければ、50歳を迎えたころには運動と縁のなかった人と大して変わらない状態になっています。

ましてや現代はそこら中にエスカレーター・エレベーター・動く歩道などがあり、歩かなくても良い環境が整っています。昔はそのような文明の利器が無かったので、歩いたり・階段の上り下りなど日常生活の中で自然と鍛えられていったのですが、残念ながら現代はそうではありません。

家の中でも現代は身体を動かさなくて済むようになっています。電話も携帯電話になり固定電話のところまでいかなくて済むし、テレビはリモコン操作になりテレビまで近寄る必要もないし、洗濯機は全自動になり乾燥までしてくれるし、照明さえもリモコン操作できる機種が増え壁のスイッチまでいかなくて済むし、運動不足を奨励してしまっているようです。

必然的に体全体の筋肉が使われなくなり衰えてしまい、立ち座りや素早い運動にとても深く関係しているハムストリングも例外なくかなり弱っているのです。

ハムストリングが鍛えられていれば、骨盤の正常な位置が保たれ、前重心で前方に進める作業や素早い動作が容易に行えるのです。しかし、衰えてしまうとその逆で、骨盤が後傾するだけでなく猫背になり、重心点が後にずれてしまい歩くのが遅くなり、歩くための力をよりたくさん必要とするので疲れやすくなります。

さらに、 骨や関節の変形 にも繋がり、それが進行すると骨粗鬆症とも相まって関節痛や背骨の いつの間にか骨折 にも繋がります。

さらに怖い事に、猫背になるということは内臓を圧迫していることになるので、 呼吸器系の機能低下と消化器系の機能低下 も避けられません。

40代で既にその症状が始まっているのです。そして50代になるとその症状で痛みを自覚し生活に支障をきたし始めるのです。

当然 60代70代で医療費をたくさん使うことになる でしょう。そうならないために50代の今からでも遅くありませんので、ハムストリングを意識的に鍛えて衰えを防ぐエクササイズを生活の中に取り入れましょう。

やり方はいたって簡単です。

① かかとを上げ下げできる状態で立ち、
     片足を後ろに上げていきます。

    背骨を伸ばし、前傾しないようにしましょう。
    膝を曲げないように。お腹が出ないように。
    ゆっくりと上げ、10秒キープし、ゆっくりと下ろしましょう。
    最初は5秒キープでOK。
    最初は左右3回でOK。 足先も床から離れればOK。
    慣れてきたら回数を増やし、足先もなるべく高く上げてみましょう。

② 膝下を上げて、踵をヒップに近づけましょう。

  両膝が横並びでずれないよう内股をしっかり締めて行います。
    背骨を伸ばし、前傾しないようにしましょう。
    ゆっくりと上げ、10秒キープし、ゆっくりと下ろしましょう。
    最初は5秒キープでOK。
    最初は左右3回でOK。 すねが水平まででOK。
  慣れてきたら回数を増やし、踵をなるべくヒップに近づけましょう。

ハムストリング



たったこれだけです。反動をつけて強くやる必要はありません。ゆっくりと呼吸しながら行うのがコツです。

目指せ美脚! 目指せ美尻!  目指せ美背中!

あなたはまだまだ十分若い!