今年、最も行きたかった劇場、ロンドンコロシアム。
様々な諸事情で、今は海外に行くのは難しい身なのですが💦
 
かつて一度だけ訪れたことがあるロンドン。
格安旅行ではあったけれど(当時の円高もありがたかった)滞在中はほぼ毎日ウェストエンドでミュージカル三昧で、劇場街は特に思い出深い場所。
あの歴史ある劇場で「千と千尋の神隠し」が日本語上演されるなんて!
夢のようなできごと。
SNSで写真や動画を見て、心はロンドンに飛ぶ日々でしたが、ロンドン公演千秋楽が配信されると知り、これは絶対見たいとHuluにログイン。
久しぶりだったのでログインに四苦八苦していたら、うっかり再契約してしまい(^^;
せっかくなので、Hulu会員特典の1時間強ある密着ドキュメンタリーを視聴して予習。日英スタッフのカルチャーの違い、言葉の壁、劇場の違いなど、大変なことが山積するなかで初日に漕ぎつけたカンパニーの、作品と舞台への愛情と情熱。
見応え充分のドキュメンタリーだったので、感想を別の機会に書けたらなと思います。
 
現地と時差があるため、日本時間は午前3時半からのライブ配信。
眠気覚ましにイギリスの紅茶を用意して、PCの前に待機しました。
始まる前に映る劇場の内装がとにかく素敵で溜息(ああ、ここにいたかった!)
東京では古い劇場がどんどん取り壊されているので、こういう歴史ある建物で演劇を観られることが本当に羨ましい限りです。
 
三月の帝劇以来、久しぶりに観た「千と千尋の神隠し」。
ドキュメンタリーの中で「ロンドン公演では、よりわかりやすくハッキリとした演出になっている」と語られていたように、アクションや大事なところが強調されていると感じました。英語字幕ではすべてを把握できない観客への配慮もあるのだろうなと思います。
千尋がおにぎりを食べながら泣く場面。
上白石さんの動きも泣き顔もとてもよかった。
アニメだと自由に動けても、実際には動作が難しい場面だなと劇場で観て感じたので、流石だなあと。
自分の意志で動いたことがなく、ハキハキしていなかった千尋が少しずつ強くなっていく変化のメリハリも素晴らしかった。
 
舞台を楽しんでいる客席の笑い声や歓声。
一幕でオクサレ様が帰るときの喜びの舞、ダンスが終わった時の拍手は、ショーストップになりそうな熱気。画面の前で嬉しくなって。
 
ラスト、千尋が名前を取り戻し髪留めを付けなおした後に振り向いた上白石さんの表情。
初演の大千秋楽に出演できず、彼女の手紙が読まれたカテコを思い出し、そこからの彼女の長い旅の到達点のようでもあり、千尋の新しい人生の始まりのようでもあり。
万感の表情に涙が出ました。
 
一瞬の静けさのあとの割れるような拍手。
アンサンブルの方たちが出てきた段階で場内が総立ちなのが画面からもわかり。
画面の前で一緒に拍手していました。
 
最後に英語で挨拶し、ありがとうございました!と笑顔の上白石さんと横でその姿を称える夏木マリさん。
どの人もいい表情で、かっこよかったなあ。
オーケストラが演奏する久石譲さんの音楽を聴きながら、なんともいえない感動を味わいました。
 
最後のクレジットに流れる沢山の日英スタッフ。
本当に大変だったと思います。無事に閉幕できて本当によかった。
この貴重な経験が、生かせる機会がまたありますように。
 
まるでロンドンにいるような高揚感を味わった日曜の早朝でした。
行けなかった観客のひとりとして、貴重なライブ配信に感謝です。
 

 
9/8までアーカイブあるので、またゆっくり楽しみます♪