先日宝塚が発表したSNSへの対応について、個人的に思うこともあり、書き留めておこうかなと思います(オールドファンの戯言ですが)

色々な意見をブログなどで見る中で、歌劇に掲載されている「高声低声」は昔はもっと厳しい意見が多かったというものがあり、これは本当にそうだったなと思い出します。

褒めるところは褒めて、気になるところには厳しい感想もあったけれど、その全てが愛情にあふれたものでした。

特定のご贔屓さんがいるというよりは、長く宝塚全体を愛している常連の方の投稿も多く、親のようなまなざしがあり、どの方の文章も品があり、だからこその厳しい批評も読みごたえがあったし、次にその生徒さんがどう変化したかを観る楽しみにもなったり。

宝塚はファンが育てる文化でもあったのだと思います。
それにはファンにも品位や矜持があったとも思うし、厳しい文章は愛情がなければ悪口になってしまう。
どの方の投稿からも愛情を感じたし、宝塚はこういう人たちに支えられてきたんだなとファンになりたての自分は思っていました。
今でもペンネームを記憶している方が何人もいます。

でも最近の「高声低声」にはそんな愛のある辛口投稿はほとんど見かけない気がします。
あまりにも褒めているものばかりで、違和感を感じたこともありました。
もし、あえて辛口を載せないようにしているのであれば、それも問題なのではとも思います。

のどかな時代を観ていた自分にとって、今の時代にご贔屓を持つファンの人は、人事の荒波とも無関係ではいられない、それはしんどいことでもあるだろうなと思います。

かつて自分が熱中していた時代、異例な人事はほとんどなく、作品のことだけに集中でき、ああでもないこうでもないと話す会話の楽しかったこと。そしてそれがなんと平和でありがたかったかと。

今はどうしても人事のことばかりに集中しがちになってしまう。でもご贔屓がいればファンは必死になるものでもあるのです。

そういうファンを作っているのもまた劇団であることも忘れないでほしい。

もちろん個人攻撃も誹謗中傷もいけないこと、それへの対応も大事だけれど、
一方通行でなく双方向の関係であってほしい。

大ヒットしたベルサイユのばらもファンのリクエストから実現した舞台。
ファンの声に耳を傾ける気持ちも忘れないでほしい。

あたたかい関係は双方向でなければ築くことはできないと思います。