今、オンラインで様々なライブ配信が行われている中、PCがあまり本調子でなく、スマホの画面ではあまり長時間見られず(短いものはちょこちょこ見ていたのですが)だったのですが・・これは見なくてはと思う配信のお知らせが!

https://natalie.mu/stage/news/377472

近藤芳正さんの企画で、三谷幸喜さんの30年前の戯曲、まだ当時は日本になかった陪審員制度を舞台にした「12人の優しい日本人」のリモート読み合わせを生配信するというもの。
東京サンシャインボーイズの初演メンバーと客演の3人、演出はアガリスクエンターテイメントの富坂友さん。

これは見てみたい!とスマホで参加することに。
見やすいようにとスマホスタンドも購入し、当日は時刻前にスマホの前にスタンバイ。
初めての生配信体験です。

近藤さんが画面に現れ「どんなにぐだぐだになっても最後までやり続けます」と話すと
三谷さんが現れ「劇団の代表作なんだからちゃんとやってよ!」とゲキを飛ばす(笑)前説からもう劇場にいるような感じに。

初めて見るZOOMの画面。
12分割された画面に映る役者さんたちの背景はそれぞれの自宅なのに、お芝居が進むにつれて、全員がいる会議室に見えてくる不思議。
あっという間に前半が終わってしまい、後半までが幕間のようで家にいるのにそれも不思議な感覚。
後半はさらに緊張感と密度が増して、ずっとドキドキしっぱなしでした。
全部の戯曲が終わり、一人ずつZOOMから消えていき、そして一人ずつまた現れるカーテンコール。全員の感極まったような表情を見ていたら泣けて泣けて。

表現をする人にとってはその発表の場所が生きている場所なんだなあと。
今生きているその瞬間、その喜びのようなものを共に体験できたこと、一緒にその時間を共に生きる観劇の幸せを数か月ぶりに味わいました。
拍手を直に届けられなかったのが残念だったけれど、スマホの前で何度も何度も拍手しました。きっと沢山の人が拍手していたんじゃないかなと思います。
皆さんに伝わっていたらいいな。
本当に素晴らしかった!

密室の会話劇ということもこのオンラインにはまった作品であったと思います。
ZOOMでは音がずれたり遅れたりがあるそうなのですが(私は使用したことがないのでわからないのですが)まったく違和感なく、絶妙の間合い。
役が体に入っているような初演メンバーの皆さん(西村さんも相島さんも・・皆すごかった!)
三谷さんの宛書が30年経った今も生きているんだなと。
あうんの呼吸。これはやっぱり劇団で長く一緒にやったメンバーならではなのかな。
ここ数年よくみている、イキウメやチョコレートケーキにも同じ呼吸を感じます。
(昔でいえばウタコさん時代の月組のお芝居にも感じる呼吸だったり)

一日経ってもまだ胸がいっぱいです。

同時刻に見られなかった方のために今月いっぱいアーカイブが残るそうです。

前半はこちら



後半はこちら



お芝居ってすごい、役者さんってすごい、舞台をリピートする人の気持ちが初めてわかった、劇場が再開したら観に行きたいというコメントを見かけたのも嬉しかった。
沢山の人に同時に見てもらえる配信、、きっと演劇初体験の方にも素晴らしい時間になったのではと思います。

素晴らしい企画を本当にありがとうございました!
次は必ず又劇場で!