この間まで満開だった桜も散って、ふと気が付くと辺りは緑色に
いつの間にか新緑の季節になりました。
緑というと思い浮かぶのは、日本画家東山魁夷の絵画。
昨夜はNHKBSでも特集が放送されていました。
心に残る作品は沢山あるのですが、特に好きな一枚が、この「緑響く」です。
静かでどこか神秘的で、でも心が洗われ研ぎ澄まされるような緑の風景。
数年前、長野を旅したときにこの絵を思わせるような風景が目の前に突然現れたときは、思わずそこに佇んでしまいました。
季節は秋だったけれど、湖に映る木々にその緑の姿が目に浮かぶようで、まるですっと絵の中に入ってしまったような・・初めて画集で見た時に体が引きこまれそうになったあの不思議な感覚を思い出しました。
こんなにも美しい風景を見たであろうか。
おそらく、平凡な風景として見過ごしてきたのにちがいない。
もし、再び絵筆をとれる時が来たなら・・・私はこの感動を、いまの気持ちで描こう。
終戦近くに召集を受けた東山魁夷が、訓練で赴いた熊本で見た阿蘇山の景色を見て心に湧き上がった言葉です。(「風景との対話」より)
きっと彼の描く緑に心惹かれるのは、美しさだけでなく、そこに感動があるからなのかもしれないとこの言葉を読んだときに感じました。
緑が芽吹き、色濃くなっていく美しい季節、感動を持ってその新しい息吹をエネルギーを感じながら過ごせたらいいなあと思います(*^_^*)