ジャズのスタンダードナンバー「I want you to be my baby」(恋人になって)の軽快なメロディーにのって、ウタコさんが再登場!


吉森さんのピアノが奏でるジャズとのセッションで明るく後半のスタートです♪


・故郷へ~「てぃんさぐぬ花」


TV「ヒミツのケンミンショー」に出演してますます故郷富山への愛が深まったと語るウタコさん(笑)。方言を交えてウタコさんが愛情たっぷりに読んだ故郷へのラブレターの数々は、とても温かく、故郷がない私にはちょっぴりうらやましいものでした。(やっぱり私には宝塚が心の故郷です(*^.^*))


吉森さんのアコーディオン演奏で沖縄民謡の「てぃんさぐぬ花」。本来は三線で歌うものだそうですが、アコーディオンが奏でる調べも沖縄の香りが感じられるものでした。この歌も椅子に座ったままだったのですが、とても雰囲気があり、途中アカペラになる箇所でのウタコさんの声は心に染み通ってくる深さがありました。


・愛してんで~「やっぱ好きやねん」


故郷の話から続いて関西の話へ(笑)宝塚は色んな地方の人が集まっているので、話される言葉は関西弁というよりは宝塚弁のようなものだったそうですが(笑)同じ時間を過ごしても、今ではやはり富山弁よりは関西弁が自然に出てきてしまうとか。それだけ宝塚で過ごした時間は密度の高い濃いものだったんだなあとあらためて感じました。

関西弁で綴られた妻から夫へのラブレター。吉森さんの合いの手のようなユーモラスなピアノと共に、ウタコさんのチャーミングな関西弁で読まれる手紙は、笑いの中にもほろっとさせられる魅力的なものでした。


「好きやねん」は数ある関西弁の中でも、最も魅力的な言葉のひとつではないかなと東京人の私は思ってしまうのですが(^^ゞこの曲も関西弁の魅力にあふれた歌だなあと感じました。そして・・ウタコさん、このような語りが入る歌が実に上手いです!「台詞は歌うように、歌は語るように」という言葉を聞いたことがありますが、ウタコさんの歌を聞く度に、この言葉を思い出します。


・三つ葉のクローバー~「世界にひとつだけの花」


四つ葉じゃない自分に自信が持てない三つ葉のクローバー。

つい周りと自分を比較してしまうけれど、誰だってナンバーワンでなくてオンリーワンな存在なんだ。

頭ではわかっていてもなかなかそう実感できないこともあるかもしれませんが、そのことを体で感じされてくれるのがこの歌なのかもしれないなあと思いました。


・宇宙から・・・(野口聡一さんの手紙)~「翼をください」


子どもの頃の夢は空を飛ぶことだったと語るウタコさん。そんなウタコさんにとって宇宙飛行士は、チャレンジしてみたかった職業だとか(いや~宇宙飛行士ではなく宝塚に入ってくれて本当によかった!←私の心の声 笑)広い宇宙から地球を見た野口さんの手紙は、地球への、生命への愛情あふれるものでした。


「翼をください」。この曲は中学校の合唱コンクールの課題曲でした。当時アルトだった私は非常に歌いづらい曲という印象しかなかったのですが(^^ゞウタコさんの伸びのあるきれいな声でこの曲を聴くことができて、あらためて希望のある歌詞や美しいメロディーを感じることができました。


・君に残す手紙(テレニン晃子)~「心の瞳」


自分の余命を知った母晃子さんが、娘ゆりちかちゃんへ書き残した手紙。大きくなったときにそばにいてあげられない自分の代わりに道しるべになるようにと綴った言葉は、何よりも深い母の愛に溢れていて、思わず涙がこぼれました。

悲しい手紙だけれど、生きるという情熱がほとばしるものがあると思いますと話して、手紙を読むウタコさんの表情は何とも言えない包み込むような優しさと温かさがありました。


「心の瞳」。現役時代にファンの集いで初めてこの歌を聴いたときの感動は今でもはっきりと覚えています。そのときに深く心に残った「心だけは決して変わらない絆で結ばれている」という歌詞が、時を重ねてさらにより深く実感となって響いてきました。この歌には、ウタコさんの役者として、舞台人としての魅力はもちろんのこと、人間としての魅力がすべて詰まっているような気がします。優しさや、温かさ、孤独や悲しさ、それらを時間を重ねながら全て包み込むように、歌詞に寄り添うように歌う姿から、あの日の感動とは違うもっと強い力と大きさを感じました。そしてそれはウタコさんが重ねてきた人生そのもののようにも思えました。

またこの歌に出会えて本当に幸せでした。



その7へ続きます・・・(これでラスト! 笑)