インターバルがとてもとても長くなってしまいましたが(^^ゞ気を取り直して!?記憶がなくらないうちに・・(笑)関西の旅レポの続きです。

(またまた長くなるかもしれませんので、ご興味ない方はどうぞスルーしてくださいませ(^^ゞ)



いよいよ剣幸さん(ウタコさん)のコンサート!

今回は懐かしの関西レポなので、この記事も呼び慣れた愛称のウタコさんで♪


6/6(日)「剣幸シアターコンサートkohibumi」~兵庫県立芸術文化センター(中ホール)~

家族や恋人など大切な人への想いが言葉になって込められた手紙(kohibumi)の数々と歌で綴るコンサート。


パソコンやメールなどで簡単にメッセージを伝えられるようになった今だからこそ、自分の手で書く手紙から感じられる人々の生の声を歌とともにを届けていきたいというウタコさんの心が伝わってくるステージでした。


ピアノ伴奏は、今年2月の舞台「ノーマ・ジーンとマリリン・モンロー」でもウタコさんと共演した吉森信さん。

時には呼吸のように寄り添い、時には台詞のように渡り合う吉森さんのピアノは、第二の共演者でもあり、強力なパートナーでもあり。今回のコンサートでもその存在感はバッチリでした♪


オープニングは、ミュージカル「美女と野獣」から「Be our Guest」。


伸びのある声ととびきりの笑顔で観客をショーにいざなうその姿に、やはりウタコさんにはミュージカルナンバーがよく似合うとあらためて感じました。


昨年の夏もこのホールで開催されたKohibumiコンサート。1年ぶりにここに帰って来ることができて嬉しいと話すウタコさんの表情は、やはり長く過ごした関西の地ならではのリラックスしたものがあり、和やかな温かさの中でコンサートが始まりました♪


毎回ウタコさんが全て選ぶという、笑いあり涙ありの手紙。その手紙からイメージして選曲された歌の数々からは、伝えたい言葉が深く心に響いてきました。そんな心に残った数々を記憶を辿りながらふりかえってみたいと思います。


・母吉行あぐりさんから淳への手紙~「また君に恋してる」


自分より先に旅立ってしまった息子への想いが、切なく優しく温かい語り口から伝わってきました。


透明感を持ちながらしみじみと歌う「また君に恋してる」。「どの母親にとっても息子とは恋人のようなものなんだなと思いました」との言葉に、このラブソングの深さを感じました。


・父へ 母へ 八十歳のお誕生日に~「好きにならずにいられない」


作家庄野潤三さんのお嬢さんが、庄野さんの八十歳のお誕生日に寄せたお祝いのメッセージ。

年に一度だけ使うペンネーム"金時のお夏"(箱根の金時山の近くにお住いなのだそうです 笑)の名で綴られたこの手紙は、なんとも粋で面白く、さすが作家の娘さんならではの名文♪

そして、その手紙を読むウタコさんが、実にいなせで味があり、かっこよく(*^.^*)場内から思わず拍手も。これぞウタコさんならでは!と思わせてくれた朗読でした。


エルビス・プレスリーでおなじみ「好きにならずにいられない」。宝塚でもよく使われるナンバーですが、このような曲を歌うときにふっと表情が男役になる瞬間があり、懐かしさと同時にドキッとしたりも(*^.^*)これもまたファンには嬉しい瞬間だったりします(笑)


・子どもへ~「14番目の月」

母からこどもへのラブレター。「こどもは天からの授かりものではなく、天からの預りもの」という言葉が心に残りました。ウタコさんを通して、母としての言葉は優しく温かく、子どもの言葉は瑞々しく可愛らしく伝わってきました。


ユーミンのナンバーは色んな方がカバーしていますが、ウタコさんの歌で聞くユーミンもとても新鮮♪ハリがあってきれいな声で聞くユーミンのメロディーは、また新しい世界を覗いたような気持ちになりました。


・夫へ、妻へ~「テネシーワルツ」


普段は照れくさくていえない、夫から妻へ、妻から夫への手紙。年数を重ねてきた夫婦だからこその、ユーモアの中に見え隠れする愛情や味わいを感じました。


座ったまま歌いだした「テネシーワルツ」。その瞬間、ウタコさんの歌う姿に集中し、まるでとまってしまったかのように感じられた会場の空気。背中からざわざわと感じた、あの感動はまだ私の心の中にはっきりと残っています。カントリーともジャズともされる有名なナンバーですが、そのどちらの香りもありながら、魂が宿っているような力強い歌唱は、ウタコさんの真骨頂ともいえるものではないかと。まさに心掴まれた瞬間、この1曲が聴けただけでも来てよかったと思えるナンバーでした。


・柴田トヨさんの手紙~「さよなら」


90歳を過ぎて詩を書き始め、98歳で初めて詩集を出版した柴田トヨさんの「くじけないで」より。

年齢を重ねて出会う色々なことを前向きにとらえて、「人生はいつだってこれから」と綴る柴田さんにウタコさんも励まされると語り、短い一節を。その力強い言葉に私も力をもらったような気がしました。


オフコースの「さよなら」。現役時代にも聞いたことがありますが、そのときとはまた違った味わいがありました。別れの曲でありながら、後悔や悲しさを越えた前進する力強さがあるのがウタコさんの歌の魅力のひとつでもあると感じました。


前半はここで終了。


吉森さんの心地よいピアノの音を聴きながら、ウタコさんの再登場を待つことになります。


その6へ続きます・・。