今日の日経新聞朝刊に、「高校生限定、東京芸術劇場が入場料1000円」という記事が載りました。


記事によると、若者の観賞や創造活動の支援に乗り出す東京芸術劇場は、高校生に限り千円で入場券(S席)を継続的に販売し、都立高旧校舎を利用したスタジオをオープン。初回は6月20日開幕の「ザ・キャラクター」を7月に、9月は中村勘三郎出演の「表に出ろいっ!」でも千円券を販売するとのこと。

旧校舎でのスタジオでこのキャストでこの公演!

いやはやなんとも高校生が羨ましくなるような企画です(笑)


芸術監督の野田秀樹さんが語る「若者が文化に入ってきにくくなっている。自分達の世代に責任がある。とにかくきて」という言葉には、演劇への強い情熱と未来にそれをつなげたいという気持が感じられて、思わず胸が熱くなりました。(余談ですが、この言葉を舞台への情熱と誇りを失っているようにしか見えない某歌劇団運営陣に聞かせたいと思ってしまいました (-_-メ)


この企画が何よりいいと思うのは、舞台が敷居が高いと思っていたり、興味があっても値段が・・と敬遠していた高校生に観劇のチャンスが広がるということ。学校でも演劇鑑賞会などは実施しているとは思うのですが、お仕着せのものではなく、自分の意思や興味で足を運んだものは、きっと強く心に残るものになるのではと。


そして、その中からもしかしたら明日の演劇や舞台の担い手となる才能が生まれる可能性も。

値段が高ければ、周囲の大人の理解がなかったら観劇する機会がないかもしれず、結果として舞台に必要な人材を失っていたことになるかもしれないとも思うのです。


昔東京宝塚劇場に3階席があった頃、宝塚の公演は映画より安い料金で観ることができました。

平日の夜公演は学校帰りの高校生も多く、3階のてっぺんから熱い視線を送るファンの熱気で満ちていたことを思い出します。(きっと私も3階席がなかったら宝塚にここまではまることはなかったと思います 笑)


そういう小さなファンにも支えられて舞台は続いていき、それが文化になるのでは・・と高校時代をふりかえって感じます。


生身の人間が目の前で泣き、笑い、人生を生きる時間を共に共有できる舞台というものに、沢山の高校生が触れることができますように・・!