本日12月27日は、宝塚月組トップスター瀬奈じゅんさん(あさこさん)の千秋楽でした。


12月のサヨナラ公演というと、私の宝塚人生で最も好きだったスター剣幸さん(ウタコさん)の卒業が蘇ってきます。

ウタコさんの千秋楽の日はとても寒かったこと(確か最後の楽屋入りの後は小雨だったような・・)客席でこれまでの舞台が走馬灯のように頭を駆け巡ったことなどなど・・。


きっと今日は多くのファンの方が、あのときの私のような思いで客席に、劇場前に佇んでいたのだろうなあと冬の空を見上げながら思いをめぐらせていました。

(余談ですが、サヨナラショーのランベスウォークにマヤさんが飛び入りされたと聞いて、ウタコさんの大劇場サヨナラショーにマヤさんパーチェスターが飛び入りされたことを思い出してしまいました(*^.^*))


私の親しい友人や先輩があさこさんの大ファンだったこともあり、宝塚からしばらく離れていた間も色々話を聞いていたので、再び観劇するようになってからもなぜか古くから知っている(^^ゞスターのような気がしてしまっていたりしたので・・やはり寂しさを感じます。


再び観劇するようになってから観てきたここ数年間の彼女の舞台。

少年ぽいシャイな笑顔と哀愁あるお芝居も心に残っていますが、何といっても驚かされたのがショーの中で、全く疲れや乱れを感じさせずにオープニングと同じ状態をフィナーレまで維持しているその力です。

上手く表現できないのですが、マラソンでいえば走り始めたときと同じフォームでゴールのテープを切ることのできるスターとでもいうのでしょうか。

もちろんご本人の身体能力や技術力(身のこなしや着こなしはいつもばっちり決まっていてさすがと思いました)もあるとは思いますが、そこにストイックなまでのプロ意識をいつも感じ、毎回脱帽していました。


インタビューやTBS「情熱大陸」の密着取材などから、いつでも舞台で最高のものを見せるために打ち込む姿勢は大リーグのイチロー選手と通じるところがあるような印象がありました。


サヨナラ公演のショー「Heat on Beat!」も中盤の激しいダンスから続いて黒燕尾のダンスを美しく踊る姿に、ただただ感嘆したことを思い出します。

彼女の持つ美学やこだわり、常に高いレベルを維持しようとするその姿は一度きりの観劇だった私の心に深く残るものでした。


心から「お疲れ様でした」の言葉を。

そして、新たなる旅立ちに祝福を。