観たい映画は沢山あっても、全てを観るには時間とお金と体力がともなわないのが現実(^^ゞなのですが、「せめてこれだけは観たい1本!」の映画をロードショー公開される映画の中から選ぶのはなかなか大変です。




そんな私が頼りしているのは、購読している新聞の映画紹介コーナー。


その中でも毎回「この人がオススメの映画なら観てみたい!」と思わせてくれるのは、日経新聞金曜夕刊「シネマ万華鏡」でレビューを担当している中条省平さんと、週刊ST「STシネ倶楽部」で映画紹介と台詞対訳を担当している岡山徹さんです。




まずお2人に共通しているのは、決してストーリーのネタばれはせずに、それでいてここぞというところを上手に織り込んで作品に興味を持てるようにあらすじを紹介してくれていること。これは本当に難しいことだと思うのですが、毎回さすがだな~と感心してしまいます。


次に作品を理解するのに必要なバッググラウンドを過剰にならない範囲でさらっと書いてくれていること。映画を観ていて、レビューを読んでいてよかったと思ったことが何度もありました。


またこの映画のどこが気に入ったかも自分の言葉で率直に愛情を持って書いてあるので、心に響くものがあります。


そして何より私が素晴らしいと思うのは、お2人とも本来は大学教授・翻訳家という職業を持ち知識も豊富で色々なことに造詣が深いのにも関わらず、それを決してひけらかした文章になっていないところです。どうしても教えてあげましょう的な文章(笑)になってしまう人もいる中で、そう感じさせないレビューに惹かれてしまいます。




中条さんの採点方式は、星取形式で4つ星か5つ星のときしかレビューが掲載されないので(笑)紹介されている作品はほとんど中条さんのオススメということになります(笑)


対象は日本映画・ヨーロッパ映画・アメリカ映画と幅広いですが、昨年公開された「イントウ・ザ・ワイルド」は中条さんのレビューが決定打となって終了間際の映画館に駆け込んだ思い出があります。




岡山さんの採点方式は、コストパフォーマンス形式(笑)で、映画料金に対しプラス○○円マイナス○○円で評価しています。なぜこの金額が算出されたかの説明もちゃんとあって、ええ!こんな高い金額!と驚いたり、だからこんなにマイマスなのかと思ったり(笑)毎回楽しませてもらっています。マイナスのときの辛口評もユーモアがあって楽しく読ませてしまうのもさすがです。


ちなみに今までで記憶している一番の高値(笑)は「コールドマウンテン」のプラス(確か)35万円(!)。


とりあえず大画面で見たいので、まずTVを買って、DVDを買って・・とその情熱あふれる解説に映画への思い入れが伝わってきました。




「シネマ万華鏡」で紹介される映画はアジア・アメリカ・ヨーロッパと全公開映画を対象にしているのに対し、「STシネ倶楽部」は英語学習者向けの週刊新聞なので、基本的に英語で話される映画のみの紹介という違いはあるのですが、お2人の映画紹介は映画への愛情にあふれていて読むだけでその映画をちょっと体験してしまったような気分が味わえるのも楽しみのひとつです。


お2人の好みと自分の好みが全て一致するわけではないのですが、たとえ観たあとちょっと自分のテイストではなかったとしても、レビューに書いてあったことが伝わってきて興味深く観ることができるのも新鮮だったりします。




そんなわけで中条さんに「今年度屈指の1作!」と書かれたり、岡山さんに「この続きは是非映画館でご自身の目で確かめてください」などと書かれてしまうと、「これは観なくては・・」とついその気になってしまうのでしたニコニコ




これからもどんな映画が紹介されるのか・・楽しみです♪