脱サラしてBARをやってみた                ~<追記>コロナ禍での新たな気付き 個人経営飲食店の実態 -7ページ目

当店はベッドタウンにあるため、接待などの企業利用はほとんどなく、個人利用が大半です。

一般的には、個人利用よりも企業利用の方が、景気が良い時も悪い時も先行してその影響が現れると言われています。

つまり、個人消費への景気の影響は少し遅れた形で現れるというわけです。

 

企業業績が上下した後で、個人の給与に反映されるわけですから、それは当然の流れとなります。

しかし、個人景気の場合には、個人の心理も影響してくると実感しています。

 

当店の場合、景気減退時には同時に個人消費も減退し、景気向上時には少し遅れて個人消費が上がってくる傾向があります。

それは、景気減退時には今後、個人の実入りも少なくなる事が懸念されるため、早々に財布のひもを引き締める意識が働きます。

逆に景気向上時には現実に個人の実入りが多くなってから財布のひもが緩むわけです

 

個人消費において、外食費は贅沢消費ですから、景気の影響を受けやすい業種です。

一方、お店への思い入れを持っていただける常連客を多く持っていれば、企業利用がメインのお店よりは、個人利用のお店の方が景気の影響を受けにくいと言えます。

そういった景気の良し悪しに左右されにくい店舗運営を当店は目指しています。

前項で飲食店のランチ営業は難しいと書いたばかりですが、当店はランチ営業をやる際に、少し高級感を演出し、「たまには贅沢して美味しいものを食べよう」という専業主婦層を狙って、ランチ独立での利益創出を目的とした形態をとりました。

それは、周りのお店の情報を下敷きに考えた案です。

 

例え、自店で経験がないことでも、近隣のお店の情報を集めることは有効なことだと考えます。

もちろん、その情報をそのまま自店に当てはめることはできませんが、知りうる範囲では最も生きた情報と言えるでしょう。

情報だけではなく他店の成功事例、失敗事例は何よりも説得力のあるお手本であるように思います。

 

最初に書いたランチの情報も、他店の失敗事例を基に、当店でやるのであればこういう手法があるのではないかと考えた試案です。

情報という点では近隣の店舗だけではなく、お客様がもたらしてくれる情報もあります。

当店の評価、他店の評判、地域の情報など、こちらも、消費者としての生きた情報です。

これらの情報が、自店の施策のベースになることは言うまでもありません。

 

情報を集め、整理し、分析し、分類し、生かす能力が飲食店にも求められています。

ランチ営業を行ってみて実感することがあります。

住宅地にある飲食店の場合、ランチ営業はなかなか難しいのが実態です。

ランチは都心のサラリーマンのように、回転よく利用してもらえるのが理想なのでしょうが、住宅街ではそうはいきません。

 

当店の場合、まず、主なお客様は平日は専業主婦、土日はご夫婦やカップルが主です。

そういった対象のお客様がランチから外食をするとなると、店舗の選別が厳しくなりますので、むしろ夜営業よりも競争力が求められる気がします。

また、ランチ営業は通常、単価も安く設定するので、大きな利益は見込みづらいのが実情です。

 

お店側はむしろ、ランチでの利益よりも、ランチ客が夜の営業につながるのを期待している面があると思います。

しかし、住宅地の場合、ランチ営業は専業主婦、ご夫婦やカップルが中心となりますので、なかなかBARのお客様になりにくいのではないでしょうか。

 

他店の話を聞いても、ランチ営業するには人も必要ですし、住宅地の場合、あまり売上が期待できるという話も聞きません。

従って、効果をなかなか上げにくく、実際、ランチをやってみたものの、ランチをやるくらいなら夜の営業時間を延ばした方がいいと判断し、すぐにランチ営業を止めた例も多くあるようです。

以前にも書いた通り、同じ家賃を払っている以上、お金を生み出さない時間帯を極力減らしたいのは事実ですが、現実を認識し費用対効果を見極める必要があります。

ランチ営業を始めた以上、ランチへの集客方法を色々試行錯誤するのは当然ですが、もっと効率的な営業形態を模索していく必要もあると考えています。

当店は都心まで1時間弱のベッドタウンにあります。

駅の北口は昔からの商店街という雰囲気、南口は駅周辺は再開発があり、タワーマンションが建っています。

当店は、駅の北口から徒歩1分程度の立地です。

駅の北口、南口とも駅周りは商店街があり、それを囲むように住宅地が広がっています。

 

要は北口、南口とも大差ないのですが、北口にある当店のお客様は7割程度が北口にお住いのお客様です。

逆に南口のお店のお客様は南口にお住いのお客様が圧倒的に多いはずです。

駅から1分程度の立地であっても、自分が住んでいるのとは逆方向のお店には足が向きにくいのが現実です。

 

もっと言えば、北口にお住まいの方でも、自分の通勤経路にないお店は存在すら知らないということも珍しくありません。

それは住宅街にあるからではなく、繁華街であっても同様のことが言えると考えます。

 

物件の選定にあたっては、駅の乗降数や距離などだけでなく、店舗前の人通り状況を実際確認しておくことも必要なことだと思います。

開店して11年。

日々の営業成績の傾向を分析してみました。

 

結果、見えてきたのは、曜日でいえば金曜日、月でいえば12月が忙しいというくらいでした。

つまり、至極当たり前の傾向しか分からなかったということです。

もちろん、それも鉄板ではなく、週の中で金曜日が一番暇だったという週もあります。

月の傾向に至っては、12月を除く各月の売上ランキングは毎年違いました。

 

一方、原因が分からない不思議な流れがあるのも事実です。

例えば、月初が忙しく、月中がひまという流れが何か月か続き、翌月から逆に月中が忙しいという月が何か月か続くということがあります。

それだけ当店が安定していないという事かもしれませんが、言い方を変えれば、どの月、どの曜日もチャンスもピンチもありうるという事です。

 

そんな中で、お店側ができることは、日々の売上に一喜一憂するだけでなく、日々データを分析し、不思議な流れを敏感に感じ取り、タイムリーに手を打てる準備をしておくことだと思います。

理由は分からなくとも、流れを感じ取ることは出来ると考えます。