長年の夢だった飲食店を始めて11年。
振り返ると、本当にアッと言う間でした。
しかし、本文を書くために思い起こしてみると、日々様々なことがあり、それを地道に積み重ねてきた11年間だったことが分かります。
11年間もよく頑張ってきたなとみることもできますし、たかが11年とみることもできます。
まだ、継続中の僕としてはやはり「たかが11年」です。
そして、いまだに、これからもこの店を続けていくことができるのか不安でいっぱいです。
僕がお店を始めるに際して「最初の3年が肝心。3年もてばその後もやっていける」とよく言われました。
しかし、今はもうそんな時代ではないと思います。
1年1年なんて悠長な期間ではなく、日々情勢や状況は変わります。
そんな中を知恵を絞って、体を動かして、乗り切っていかなくてはなりません。
自分でお店をやるという事はそういう事です。
上手くいく日もあれば上手くいかない日もある。
明日の保証は何もない。
もちろん、サラリーマンでもそうなのかもしれませんが、自営業はその不安をより切実に身近に感じるものです。
それは、結果は全て自分だけの責任であり、何の逃げ道もないからです。
それでも僕は自分で飲食店を始めて良かったと心の底から思っています。
サラリーマン時代よりも収入は格段に減りましたが、それには代えられない充実感を得ることができました。
サラリーマンを続けていたらきっと出会うことがなかったであろう多くの方々と知り合うことができました。
最初はお客様としてでしたが、今では親友と感じられるような出会いがありました。
そして、こうした毎日は家族に支えられてやって来れることができました。
それを実感するからこそ、家族にも誠実に接することができます。
もし、これから経営がうまく立ち行かなくなって閉店を余儀なくされたとしても、僕は脱サラして自分で飲食店を始めたことを後悔しないでしょう。
例えそうなったとしても、自分でお店をやった期間は自分の人生の中で充実した輝く期間だったと胸を張って言えるでしょう。
一度しかない人生。
自分がやりたいことができるという幸せは何事にも勝るものだと感じています。
だからこそ、この素晴らしい人生の瞬間を少しでも長く続けられるように日々試行錯誤し、もがいて、頑張っていきたいと思うのです。
これから飲食店を始めようと考えている皆さん。
皆さんの情熱は本物ですか?
自分の人生を、家族の人生を背負う覚悟はありますか?
出来る限りの準備はしたと言えますか?
色々な障害がこれからも待ち受けていると覚悟できていますか?
そんな障害から逃げない自信がありますか?
そして、この本を読んで何か感じてもらえるところがあったでしょうか?
自分の表現力のなさを棚に上げて言わせてもらえるならば、もし、何も感じて頂けなかったとしたら、まだあなたは準備が整っていないのかもしれません。
もし、自分が本気で飲食店を始めようと思っているとしたら、これまで僕が書いてきたことは決して他人事とはとらえられないはずです。