川本真琴 | モノクロの僕の毎日に

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音楽好きが、なんとなく始めてみたブログ。
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川本真琴の1stアルバム、「川本真琴」が出たのは97年。

もう17年前かー。そりゃそうだ、覚えてるもん、オレ中2だった!笑


先日リマスター盤が発売された。

特に何年記念とかじゃないけど、今回は初回封入のブックレットが気になった。

本人によるリマスターとともに封入されるブックレットは本人による楽曲ごとの

書き下ろしエッセイだそうで、そりゃあファン的には買うよね!

個人的に勝手に認定しているブックオフで250円で買える名盤の1枚だけど、

この特典なら仕方ない。


で、買った。読んだ。

すげーなんとも言えない気持ちになった。


彼女が天才で、凄まじい才能の持ち主であるのは疑いようのない事実。

しかしブックレットでは製作時の裏話がリアルに書かれている。

彼女の精神状態が良くない事、周りに流されて制作した部分がある事、

結婚を申し込み断られた事、制作の苦悩が短い文に赤裸々に暴かれていた。


思えば椎名林檎も3枚目を出すくらいには同じような事をインタビューで言っていた気がする。

世間の思う、望む「川本真琴」像があり、それを制作した、という旨の文は、

仕方のない事かも知れないがファンとしては辛い、悲しい気持ちみなる。

それでも出来たシングルは名曲「1/2」や「桜」である。凄いとしか言いようがない。


そんな気持ちでリマスター盤を聴いてみる。

そんな雑念を吹っ飛ばすポップさにやられる。

音は一つ一つがクリアになった印象。全体的にベースを強めにして、

バックで鳴ってる音を鮮明にした感じがする。あまり聴こえていなかった音が聴こえるのは新鮮だった。


川本真琴といえば、早口で独特な言葉遣い、ヴォーカルというのが一般的だと思う。

もちろん、それも魅力だけど、それだけじゃない魅力がこの1stには溢れている。


川本真琴でないと有り得ない歌詞の世界。

これは歌詞カードのフォントの違う部分が次の曲とリンクしているという遊び心にも表れている。

シングル「DNA」の時、2曲めの「LOVE & LUNA」と同じ人物をそれぞれ歌詞に出すなど

とにかくセンス、アイデアの塊で魅力の一つ。


そして歌詞は青春を想起させる言葉がふんだんに使われている。

学校、一限、バイト、十代…

そこで歌われるのは恋心、それも叶いそうで叶わない。


愛の才能ないの、

届かない これって最高の1cm、

僕と君は他人同士、他人同士だからこそ一緒にいられるはずさ、

ひとりぼっちでいなくちゃダメなの?、


この歌詞、世界観にあのファンキーなアコギをジャカジャカ鳴らされたら、

心に響かないはずがない。ざわついて仕方ない!

いつ聴いても青春時代のような淡い、でもキラキラした感じに包まれる。

ようするに素晴らしいポップの定義を満たしているんだよ!!

これからだって永遠に聴き続けるだろうさ。