食事を終えて二人は玲子の勤めるレジェンドに入った。
店はさほど広くなく、カウンターとボックスが八カ所程度だった。
「いらっしゃいませ。彩と申します。エリナさんが来られるまで宜しくお願いします。」
ボックス席に通された圭介は、直前に玲子から店での源氏名はエリナだと聞いていた。
「水割りで宜しいですか?」
「はい。」
「お食事は何を召し上がったんですか?」
「和食です。私も初めて行った店なんですが美味しかったですね。」
「羨ましいですね。私も誰か連れて行ってくれないかな~。」
「機会があれば喜んでお連れしますよ。」
「それはエリナさんに怒られちゃいますよ。」
「そうですよね。じゃ一緒にと言うことで。」
圭介はありきたりの会話を楽しんでいたが、ほどなく玲子がやってきた。
「お待たせしました。」
玲子はドレスを一段と華やかなものに着替えていた。
「織田さん。宜しかったらボトル入れます。」
「あぁかまいませんよ。」
他に6人ほどの客がいたが、店はカラオケもないらしく比較的静かな雰囲気だった。