ゆかり
お父さんは…
いつから盗られることに
鈍感になってしまったのか……
―――お父さん
出典◎『おばけのおやつ』収録「やめろ!サルをいじめるな!」より
猿の観光名所にて土産物を盗む猿を放置し続けた土産屋の店主は、やがて娘を東京の男に「盗られる」。しばらくして、猿が元で死んだ女の幽霊が猿を折檻している現場に出くわす。猿を連れ去り殺そうとする幽霊を追いかけながら、店主は過去を振り返る…
「猿のおかげで生活できてるから…」と盗まれ癖がついてしまい、ついには(愛想を尽かした)娘も盗まれかける。大人である以上、善悪の区別を教える事、悪い事をさせない環境を作る事は避けては通れない道である。
安易に妙なところで指導・教育を妥協してはいけない。今回娘は帰ってきた(取り返した)が、ほとんどの場合盗まれたモノが無事返ってくることはないのだから。

…次回は、福本作品にあまり見受けなかった要素「恋愛」をもとに、心に残る「告白」を綴ってみます
